ジョスランの子守歌 0137 Berceuse de Jocelyn 恐怖政治と同性愛

 

ジョスランの子守歌(Berceuse de Jocelyn)

 

ソプラノ : リタ・シュトライヒ

        (Rita Streich)

 

作曲 : バンジャマン・ゴダール

       (Benjamin Godard)

    歌劇ジョスラン(Jocelyn)第2幕で、

    フランス革命の恐怖政治から逃れて、

    聖職者のジョスラン(テノール)が、

    アルプスの羊飼に混じり、

    女装の少年のために歌う子守歌

    

    ※ youtubeで見ろと、言われます

 

 

   ***    *** 

 

 

Berceuse de Jocelyn

Couchés dans cet asile

Où Dieu nous a conduits

Unis par le malheur

Durant les longues nuits

Nous reposons tous deux

Endormis sous leurs voiles

Ou prions aux regards

Des tremblantes étoiles !

Oh ! Ne t'éveille pas encore

Pour qu'un bel ange de ton rêve

En déroulant son long fil d'or

Enfant, permette qu'il s'achève

Dors ! dors ! Le jour à peine a lui !

Vierge sainte, veillez sur lui !

Sous l'aile du Seigneur

Loin du bruit de la foule

Et comme un flot sacré

Qui doucement s'écoule,

Nous avons vu les jours

Passer après les jours

Sans jamais nous lasser

D'implorer son secours !

B・ゴダール作曲・近藤朔風訳詞

むごきさだめ 身に天降(あも)りて

汝(なれ)と眠る のろわれの夜(よ)

胸のうれい ゆめに忘れん 祈らばや 

ゆらぐ星のもと 夢のまきまきに 

あこがれよ み空へ 眠れいとし子よ 

眠れ今は小夜中(さよなか) あゝ夢ぞいのち 

マリアよ守りませ 愛のつばさに 

おおわれつ わが来(こ)し方(かた) 

かえりみれば 流れたゆとう 波にも似たり

あわれいく日(ひ) 祈りに泣きぬ

夢のまきまきに あこがれよ 

み空へ 眠れいとし子よ 眠れ今は小夜中

あゝ夢ぞいのち マリアよ守りませ

 

 

  ※近藤朔風の訳は、著作権切れですので、

   貼りつけても構いませんが、

   意味不明で、役に立ちません。

 

   原作の歌詞も、そうですが、

   心情や抽象概念を表す言葉を、

   リズムよく並べるだけで、

   具体的な話の筋が、わかりません。

 

   1960年代に、アメリカ合衆国の

   ヒッピーの反戦運動の、

   フォークソングと自称する創作歌謡が、

   ようやく、

   日常の具体的な言動を記述して、

   心情や抽象概念の表現としましたので、

   歌詞から、個人の具体的な言動を、

   読み取れるようになりました。

 

   それまでの、世界中の歌は、

   個人の具体的な言動を、

   記述しませんでした。

 

   歌詞を読んでも、

   心を表わす空疎な抽象語と形容詞が

   並んでいるだけ。

 

   ジョスランの子守歌は、

   そのような、古い歌の、古い歌詞の、

   典型ですので、

   近藤朔風の日本語訳を読んでも、

   オペラの話の筋は、

   さっぱりわかりません。

 

   オペラの話の筋が、

   具体的にわかるような歌詞を

   書きなさいと、言えば、

   精神病とされました。

 

   全然関係ないと、

   思うかも知れませんが、本当です。

   

   ロックと言われる歌は、

   精神病と言われた人たちの、

   創作歌謡でしたが、

   具体的な話の筋を伝えるには、

   具体的な言動を歌わなければいけない、

   ということが、

   まだ、わかっていませんでしたので、

   皆さん、強制的に、

   精神病院に放り込まれて、

   抗精神病薬を投与されて、不可逆的に、

   人格を破壊されました。

 

   当時は、ロボトミーも、

   まだ行なわれていましたので、

   精神科医に、脳を抉(えぐ)られて、

   生涯、廃人になったロック歌手や

   反戦運動家や徴兵拒否者などが、

   1万人近くいました。

 

   ベトナム戦争に反対したり、

   奇麗で無意味な歌を、こき下ろしたり、

   既成の価値観や権力に

   従わなかったりすると、

   精神病と診断されました。

 

   法律に違反していない者を、捕獲して、

   葬り去るのが、精神医療の目的です。

 

   歌の事情は違っても、

   アメリカ合衆国もソ連も、

   権力と精神医療の事情が、

   まったく同じでした。

 

   そのことを、日本人は理解できません。

 

 

英語訳を拾って来ましたので、

掲載して置きます。

翻訳者不明です。

Angels guard thee(このタイトルは定訳) 

 

Awake not yet from thy repose,

A fair dream spirit hovers near thee,

Weaving a web of gold and rose,

Through dreamland's happy isles

to bear thee.

Sleep, love, it is not yet the dawn,

Angels guard thee, sweet love, till morn.

 

Beneath the quiv'ring leaves,

where shelter comes at last,

All sadness sinks to rest,

or glides into the past;

Her sweet eyes prison'd now,

in their soft silken bars,

O! my love, calm she sleeps

beneath the trembling stars.

 

Ah! wake not yet from thy repose,

A fair dream spirit hovers near thee,

Weaving a web of gold and rose,

Through dream land's happy isles

to bear thee!

Sleep, love, it is not yet the dawn,

Angels guard thee, sweet love, til morn!

 

Far from the noisy throng,

by song birds lulled to rest,

Where rock the branches high

by breezes soft carres'd;

Softly the days go on,

by sorrow all unharm'd,

Thus may life be to thee

a sweet existence charm'd.

   

 

 

※ 別訳

 

Hidden in this sanctuary

Where God led us

United by misfortune

During the long nights

We both rest

Asleep under their veils

Or pray under the gazes

Oh! do not wake up yet

So that a beautiful angel, with your dream,

by unwinding its long golden thread

Child, allows it to come to an end

Sleep! Sleep! the day just barely glinted

Holy Virgin, watch over him.

 

 

   ゴダールのオペラ『ジョスラン』を、

   わたしは、知りません。

 

   1888年にブリュッセルで初演されて、

   成功しましたが、

   現代では、上演されませんので、

   話のプロットも、昔の台本でなければ、

   元ネタのラマルティーヌ

   (Alphonse de Lamartine)の詩を

   読まなければ、わかりません。

 

   フランス革命の恐怖政治の時代を、

   描いています。

   若い聖職者ジョスランの家族が、

   パリを逃れて、

   グルノーブルに近いアルプスの山で、

   羊飼いと一緒に、暮らします。

 

   やはり、革命を避けて、

   落ち延びて来た一家の、

   美しい少女と、恋し合います。

 

   革命軍に見つからないように、

   女装させられているのに、

   ジョスランは気づきません。

 

   第2幕で、眠っている少女に、

   まだ起きなくても良いと、

   優しく歌います。

 

   子守歌とは言え、

   テノールのアリアです。

 

   少女は、ソプラノが演じますが、

   ほんとうは少年ですから、

   ロベスピエールやギロチンや、

   ルイ16世の首がなくても、

   売れるだろう、

   という戯曲作家の算段です。

 

   第2共和制の大臣になり、

   大統領選挙に敗れたラマルティーヌの

   詩を、題材にしていますが、

   わたしは、読んだことがありません。

 

   ギロチンに懸けられるのは、

   嫌(いや)ですから、

   故郷や縁故の、アルプスの山に隠れて、

   羊飼いの姿で、世を忍ぶのは、

   当たり前でしょう。

   カムフラージュのために、

   少年に女装をさせるのも、

   不思議でありません。

   しかし、相思相愛となったのでは、

   いつまで、

   少年と気づかずに、いられるものか。

   

   さっさと病死させて、

   オペラの幕を閉じますが、

   現代の性転換医療では、

   殺すわけにも行きません。

   

   羊飼いとアルプスと僧侶の、純愛です。

   少女が少年であることを、彼は、

   少しも疑われなかったのでしょうか。

 

   女装に気づいても、気づかなくても、

   女装を知っていても、知らなくても、

   愛し合う間柄になることを、

   現代人は知っています。

 

   医者はあほですから、

   理解できませんが、

   わたしは現代人です。

 

   エステティックやファッションは、

   知覚や生殖やコミュニケーションの、

   仕組に、密接に関係していますが、

   精神分析よりも、コンピュータに、

   近い。

 

   その恐れのないことを、期待します。

   子供の頃に、楽譜を見ました。

 

   大正時代の音楽全集に、

   載っていましたが、

   死んだ人の蔵書が、

   邪魔になったのでしょう。

 

   どこかの誰かが、

   ゴミと一緒に、捨てたのを、

   わたしが拾って来て、

   この歌を知りました。

 

   蔵書だけでなく、

   人間の生活道具は、

   死ぬと、ゴミですから、

   後片づけが大変です。

 

   生きているうちに、

   何もかもを捨てて、

   身一つで死ぬ運動を、

   誰か、しませんか。

 

   本を捨てる、パソコンを捨てる、

   電話スマホ電気製品を捨てる。

   服を捨てる、車を捨てる、

   家を捨てる、預貯金を捨てる。

   さようなら。

 

   

テノールのアリアですが、

ソプラノのリタ・シュトライヒのビデオを、

貼り付けて置きます。

 

彼女は、

サザーランドや、カラスや、テバルディや、

ロスアンヘルスなどと、同世代の人ですが、

東ドイツ系の美しい発声法の典型です。

 

父親が、

第1次世界大戦の捕虜のドイツ兵でしたので、

シベリアのバルナウル(Barnaul)で、

ロシア人の母との間に、生まれました。

 

わたしは、鉱山と囚人の町と聞くと、

ノリリスク(Norilsk)を思い出しますが、

日本の第2次世界大戦の捕虜も、

北シベリアでなく、南のほうの、

バルナウルの近くに多かったと、思います。

 

シベリア住民の民族を見れば、わかりますが、

ほとんどが、革命と戦争により、

強制連行された民族で、

現地人かロシア人でなければ、

サーカシア人かドイツ人か朝鮮人です。

 

日本の戦争捕虜が、

ほとんど残留していないのは、奇跡的ですが、

帰国したのは半数で、

残りの60万人ほどは、

こき使われて死にました。

 

彼女は、ドイツに移住して、

オペラ歌手になりましたが、

声の美しさは、今も、讃えられています。

 

貼り付けてみたら、

youtubeへ行かないと、見せないって、

抜かします。

くそったれ。 

   

   

   

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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