サネカヅラ 1387

美男葛(びなんかずら)ですが、
実葛(さねかづら)が、標準的な和名です。
 
ウイッグ wig のことを、「かつら」と言いますから、
「かづら」と、書きたくなります。
 
検索すると、みんな、「かずら」と書いています。
万葉仮名を見ても、葛や加豆良ですので、わかりません。
 
紫式部は、源氏物語の玉鬘(たまかづら)の巻を、
「かずら」と書いたのか、「かづら」と書いたのか…
 
絆を、「きずな」と書くと、笑われます。
明らかに、綱(つな)の意味ですから、
「きづな」でないと、躓(つまづ)きそうです。
 
 
 あしひきの 山(やま)さな葛(かづら) もみつまで 
 
      妹(いも)に逢はずや 我が恋ひ居(お)らむ
  
                      万葉集巻十 2296
 
もみつは、紅葉(もみじ)ですから、
もみぢと、書くべきでしょうか。
 
実葛(さねかづら)の花が咲くのは、現代の8~9月ですから、
万葉集は、秋の相聞(そうもん)に、分類しています。
 
実が赤くなるのは、現代の12月ですけれど、
常緑ですので、今頃の葉は、濃い緑色です。
 
蔓性木本ですけれど、蔓(つる)の皮を、水に浸して、
粘液の浸出した水を、男性の整髪料として、使用しました。
 
山の実蔓(さねかづら)の実が、色づく12月まで、
彼女に逢わずに、恋しているとは。
 
かづらって、蔓(つる)の絡まるように、という意味ですから、
寝るに、小(さ)を付けて、さねです。
 
あしひきは、葭(よし)の地下茎が繋がり、
群落を作っている様子から、山に掛かる枕詞(まくらことば)。
山々が連なっています。
 
出産したのかも、知れません。
赤ちゃんと一緒に、しばらく実家に匿(かくま)われていますから、
面会謝絶です。 
 
昔の赤ちゃんは、半数以上が、死にました。
思春期まで育つ子は、稀(まれ)でした。
 
昔の女性は、産んで育てて、産んで育てての、生涯でしたから、
万葉集のように、男が恋してばかりですと、
女は、養生する暇が、ありませんでした。
 
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精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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