榊(さかき)って、芽が、鈎型(かぎがた)に曲がっていますので、
すぐにわかります。
小枝を、神棚に供えます。
Cleyera japonica でなければ、榊と言わないのでなく、
昔は、神聖な意味合いの木を、全部、榊と言いました。
この種(しゅ)が、代表的でしたので、
鎌倉時代の末頃に、種(しゅ)の名前になりました。
寒さや直射日光に弱く、東京よりも北では、自生しませんが、
常緑ですので、神事に便利です。
ツバキ科の、Cleyera サカキ属 は、
オランダの医師の名前に因(ちな)んでいますが、
japonica ですので、覚えやすく、
漢字の榊も、日本で作られました。
榊の語源に、定説はありませんが、
記紀や万葉集の時代から、使われていました。
賢木(さかき)と書きましたから、賢(さか)しい木です。
賢(かしこ)く、畏(おそ)れ多く、盛んである、
という意味ですけれど、
常緑樹が、神木(しんぼく)として、祭り事に使われれば、
その意味になるのは、当然です。
賢(さか)しい木なので、榊(さかき)という当たり前の意味から、
一歩も遡(さかのぼ)れませんので、
語源の由来に、定説がないのも、当然です。
鈎型(かぎがた)の芽を持ち、一目瞭然に識別できるのは、
この種(しゅ)が、
榊の具体的な木として、指定された理由かも知れません。
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