ガーベラ 1204

ガーベラ Gerbera って、属名ですけれど、人名に由来しています。
 
覚えにくくて、最初はガザニア gazania を思い浮かべました。
こいつも、人名に由来したキク科の属名の、花壇の花です。
 
テオドール・ガザ Theodorus Gaza っていう15世紀のギリシャの
思想家で、
アリストテレスを、ラテン語に翻訳した人です。
 
でも、なんとなく違うので、ほかを当たっていると、
8世紀のホラーサン Khorasan の、
ジャービル Jabir ibn Hayyan という錬金術の親玉を、
思い出しました。
 
塩酸や硫酸を作った人で、ヨーロッパの化学の神様です。
ヨーロッパ語では、
ゲベルス Geberus やゲーベル Geber と音写されて、
発音されました。
 
ホラーサンって、イランの東の端っこで、
日の登る所と言う意味です。
マシュハド Mashhad という大都市があり、
巡礼地になっていますけれど、
昔のペルシャの、錬金術の中心地です。
 
ここの医学や化学が、ルネサンスの時代のヨーロッパに伝わり、
現代の欧米の、医学や化学になりました。
 
実は、ジャービルの名前に因(ちな)み、
ガーベラという属名になったのでしたら、すっきりしますが、
その名前から、
わたしは、ガーベラという花の名前を、思い出しただけです。
 
ほんとは、18世紀のドイツの、
ゲルバー Traugott Gerber という博物学者の医師に因(ちな)み、
ガーベラ Gerbera という属名になったそうです。
すみません。
 
ガザニアから、ガザを思い出し、
ガザから、ジャービルのゲーベルを思い出し、
ゲーベルから、ゲルバーのガーベラを思い出しました。
 
人名に由来した名前は、
言葉の意味と、生物の形態や生態の特徴が、
ほとんど無関係ですので、なかなか思い出せません。
 
嘘の物語を作るように、遠回りをして、思い出します。
意味のない数字の羅列は、
語呂合わせだけでなく、面白そうな物語をこじつけると、
記憶しやすくなります。
 
コンピュータの2進法の数列を、記憶しやすくするために、
ソフトウェアのプログラムは、嘘の物語をこじつけます。
そのことを、情報には意味がある、と言います。
 
人間が、事実を認識するのも、それと同じ作業です。
情報を判断して、マルペケ式に分類することが、
そもそも、記憶のための便宜ですから、
事実の認識だけでなく、自動的な動作や、意志の実行などの、
生物の生殖と世代交代や、個体の生存も、記憶の便宜にすぎません。
 
出来事の記憶を、宇宙の恒常性と言います。
記憶は、一つのことを、時間に分割して、分類しただけなの。
 
アリストテレスの、生物の本能という考え方は、
生物って、いつも同じ宇宙を記憶するための、便宜の一つである、
という意味になりますから、
プラトンの、知性は思い出すだけである、という考え方に、
ぴったりと一致します。
 
ヘレニズムと言われますが、
後の、ロマンシティズムに継承されました。
ギリシャ・ローマ主義です。
 
道端のプランターに咲いていたガーベラを、
錬金術の記念に撮影して、貼り付けて置きます。
 
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精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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