流浪の民 777 テルツ少年合唱団

 
     【流浪の民】 Zigeunerleben
     作曲 : シューマン Robert Schumann
     作詞 : エマニュエル・ガイベル Emanuel Geibel
 
 
Im Schatten des Waldes, im Buchengezweig,
da regt's sich und raschelt und flustert zugleich.
Es flackern die Flammen, es gaukelt der Schein
um bunte Gestalten, um Laub und Gestein.
 
Da ist der Zigeuner bewegliche Schaar
mit blitzenden Aug' und mit wallendem Haar,
gesaugt an des Niles geheiligter Fluth,
gebraunt von Hispaniens sudlicher Gluth.
 
Um's lodernde Feuer, in schwellendem Grun,
da lagern die Manner verwildert und kuhn,
da kauern die Weiber und rusten das Mahl,
und fullen geschaftig den alten Pokal.
 
Und Sagen und Lieder ertonen im Rund,
wie Spaniens Garten so bluhend und bunt,
und magische Spruche fur Noth und Gefahr
verkundet die Alte der horchenden Schaar.
 
Schwarzaugige Madchen beginnen den Tanz.
Da spruhen die Fackeln im rotlichen Glanz.
Es lockt die Gitarre, die Cymbel klingt.
Wie wild und wilder der Reigen sich schlingt!
 
Dann ruh'n sie ermudet vom nachtlichen Reih'n.
Es rauschen die Buchen in Schlummer sie ein.
Und die aus der glucklichen Heimath verbannt,
sie schauen im Traume das gluckliche Land.
 
Doch wie nun im Osten der Morgen erwacht,
verloschen die schonen Gebilde der Nacht,
Es scharret das Maulthier bei Tagesbeginn,
fort zieh'n die Gestalten, wer sagt dir wohin?
 
 
先週の土曜日(2012-03-31)に、シューベルトを貼り付けたので、
今週は、シューマンというわけでないのですが…
 
この曲は、合唱団の経験のある人でしたら、必ず知っています。
シューマンの流浪の民。
 
歌詞が、なかなかのものですが、
ガイベルという詩人を知りませんので、省略。
 
NHKの映像なのに、このビデオって、削除されないのかしら。
放送後に、売りに出された映像は、
いちゃもんがついて、削除されるみたい。
出演者との契約内容によると思いますが…
 
わたしには、予想できませんので、
せっかく貼り付けたのに、
リンク切れになることが、しょっちゅうです。
 
歌詞の翻訳って、オペラの場合もそうですけれど、
同じ訳が、楽譜と一緒に出回り、何度も歌われますので、
その訳でなければ、歌えなくなるほど、
頭にこびりついてしまいます。
 
声楽って、しつこく練習しますから、
単語の訳が、少し変わるだけで、
練習が水の泡になったように、歌えなくなります。
 
この歌詞にも、石倉小三郎という人の、定番の訳があります。
日本の合唱団の人は、みんな、この人の訳で練習していますけれど、
文語です。
 
ここに貼り付けたビデオには、NHKの字幕が付いていました。
口語の現代語ですので、こっちのほうが良いと思いました。
ただし、これでは歌えませんが…
 
テルツ少年合唱団は、聞けばわかる通りに、上手(うま)いです。
あっちの子は、子音の発音がしっかりしていますので、
日本人は、大人でも真似が出来ません。
 
母音ばかりの、お乳みたいに柔らかい歌ですと、
日本人は得意です。
子音を清澄(せいちょう)に発声しようとすると、
日本人は喉を潰(つぶ)してしまいます。
頭蓋骨の形がありますので…
 
少年合唱団出身の、
MtF(male to female 男→女)のGID(性同一性障害)は、 
うちにも、たくさんいます。
 
昔のカストラートも、親が教会の合唱団に入れて、去勢させました。
子供が、自分から去勢を望みますから、魚心あれば水心です。
商売熱心な親ですが、
現代でも、子供が望むからと言うのは、
親が望むから、かも知れません。
 
中国の宦官(かんがん)もそうでした。
親が生計を立てるための、虫の良い思惑(おもわく)です。
 
日本の少年合唱団のことは、怒られるから、言いません。
でも、少年合唱団出身のMtF(male to female 男→女)が多いのは、
確かです。
 
     英語のジプシーは、エジプト出身と誤解されたので、
     そう呼ばれました。
     この歌にも、ナイルという言葉が出てきます。
     エジプトから、イスラム教みたいに、スペイン経由で、
     ヨーロッパに来たと、思われていたのかしら。
 
     ヨーロッパでは、
     ツィゴウナや、ツィンガニや、ジタンなどと、
     言われます。
     この歌の題名も、Zigeunerleben ですが、
     バイオリン曲の、チゴイネル・ワイゼンも、そう。
     リーベンは生活、ワイゼンは歌や旋律の意味の、
     いずれもドイツ語です。
 
     差別されている人を言う東欧の言葉ですけれど、
     奴隷や農奴のように、誰かの所有でありませんから、
     日本の被差別部落の人に、よく似ています。
     放浪しますので、一箇所に閉じ込められていません。
 
     歓迎されない異民族が、
     戦争でなく平和的に、民族移動して来たのかしら。
 
     昔のビザンチン帝国の領土を、
     移動したのかも知れません。
     ビザンチンは、トルコに征服されましたが、
     トルコは、モンゴルに征服された時代がありました。
 
     ビザンチンや、トルコや、モンゴルなどの、
     アジアとヨーロッパに跨(またが)る大きな国が、
     1000年近くも続きましたから、
     民族の土地を越えて、
     平和的に移動することが出来ました。
     
     ジプシーの人たちは、
     自分たちのことを、ロマと言いますが、
     ジプシーの大部分はルーマニアにいますから、
     それを言っているのでしょうか。
 
     ルーマニアって、ロマンス語を喋りますけれど、
     ルーマニアやロマンスのロマは、ローマのことです。
 
     ジプシーの人が、ロマと自称するのも、
     たぶん、ローマのことですけれど、
     とりわけ、東ローマ帝国の民族政策に、
     関係があるかも知れません。
     東ローマ帝国って、ビザンチン帝国のことです。
 
     言語学的には、ルーマニアのジプシーの言葉って、
     インドのドラビダ系の言葉に近く、
     トルコ語やギリシャ語の影響が強いそうです。
 
     紀元前1000年ぐらいから、インド洋沿岸の港町は、
     ペルシャ湾や紅海の奥や、マダガスカルのほうまで、
     インド人の領域でした。
     19世紀に、石油が採掘された後も、
     港はインド人の支配下でしたので、
     インド人が、イラクやエジプトの港に上陸するのは、
     3000年間も、ごく日常的でした。
 
     一隻の船に、何人ぐらいの乗客が乗れるのかしら。
     アラビアンナイトの物語ですと、
     100人ぐらいは行けそうですから、
     親戚みんなで移住できますし、
     何度にも分かれて、港町で待ち合わせることも出来ます。
 
     今でも、アフリカやアラビアの港町は、
     インド人と、アラブ人やアフリカ人の、混血ばかりです。
 
     同じ船に乗り合わせた人や、
     同じ港町で待ち合わせた人たちが、
     ジプシーの、一つのグループでないかしら。
 
     インドのラジャスタンの、ジャイサルメールが、
     ジプシーの出身地である、と言う人もいます。
     インドのヒジュラや旅芸人って、
     カースト制度から食(は)み出した人たちですから、
     ダリットです。
 
     ツィンガニーという呼び方も、
     ビザンチン時代のギリシア語の、
     不可触賎民の意味と言われていますから、
     インドのダリットと、ほぼ同じです。
 
     放浪生活ですから、寒さは苦手(にがて)みたい。
     人種は、白と黒と黄色の、ごちゃ混ぜですけれど、
     黒は、あまり入っていませんので、
     顔つきは、ギリシャに移住したトルコ人に似ています。
 
     ハンガリー舞曲やフラメンコのように、
     日本人が、
     ハンガリーやスペインの音楽と思っているのは、
     ジプシーの伝えた音楽みたいですけれど、
     わたしは、春日大社や日本の宮廷に伝わる雅楽の、
     ペルシャ調の音楽を聞くと、
     インドの音楽と、ユダヤの音楽を、
     足して2で割ったような
     ジプシーの音楽を思い出します。
 
     

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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