潮干狩 117 診察

今頃、潮干狩で、すみません。
 
精神疾患の治療では、
患者さんの心を、あれこれ分析したり、
妄想の内容を議論したりすることは、ありません。
分析医は分析しますけれど、お金持ちの患者さんが少ないので、
日本に、分析医は僅かです。
 
患者さんの訴えと、生活の状況を、あらかた聞き取れば、
どういう種類の妄想が出ているか、だいたいわかります。
事実関係に誤解があれば、指摘します。
妄想や幻覚の、はっきりとしているものは、指摘しますけれど、
患者さんの喜んでいる妄想に、口出しはしません。
妄想や幻覚を、除去したいと依頼されたら、努力します。
 
GIDの性別の違和感や、心の性別や、心と体の性別の不一致などは、
妄想と、はっきりしませんので、聞いておくだけです。
わかりにくいところは、患者さんに教えてもらいます。
 
お薬で治らない心の苦しみについて、
とりあえず、言葉や態度や表情などで、安心してもらいます。
お母さんのおなかの中にいるような気持ちになると、
たいていの症状は、ひとまず落ち着きます。
長続きはしませんけれど、
少なくとも、わたしと話している間は、やすらぎます。
 
患者さんを責めたり、
心理学や精神医学を、こちらから解説したりはしません。
強制的に治療のできる患者さんですと、
患者さんの意志に反して、治療しますけれど、
そうでないのに、余計な治療をすれば、傷害罪で訴えられます。
患者さんのご希望に答えて、なんぼの商売です。
 
GID(性同一性障害)では、患者さんの依頼は、
性ホルモン剤を使いたい、性転換手術を受けたい、診断書が欲しい、
ということです。
心をあれこれ、いじくって欲しいとは、望みません。
 
     患者さんは、気持ちが良くなるように、
     物事を歪めて、偏って解釈します。
     その代わりに、自分の心は、真っ直ぐであると。
     他人に指摘されると、患者さんの気持ちが悪くなるので、
     精神科医は、指摘しません。
 
     患者さんは、社会に適応できずに、
     生殖を拒否して、体の性別を拒否します。
     ほとんどの患者さんが、
     性転換前の性別の社会に適応できませんが、
     性転換後の性別の社会にも適応できません。
     約半数の人が、GIDや同性愛の社会に適応できますが、
     残りの半数は、それにも適応できません。
 
     患者さんの多くは、
     発達障害や認知障害や人格障害や統合失調症などの、
     一般的な精神障害のせいで、社会に適応できずに、
     自傷や自殺企図や、場合によっては他害に至ります。
 
     病識のない人が少なくありません。
     いずれも、自我障害が出ますので、
     生殖や社会性に異常をきたし、自閉に傾きます。
     患者さんは、それらの症状を、性別のせいに転嫁して、
     周囲や社会の無理解のために、苦しめられて、
     自傷や自殺企図に及んだと解釈します。
 
患者さんの目的は、
性ホルモン剤や、性転換手術や、診断書などです。
心の依頼でありませんので、
精神科医は、患者さんの心に、手をつけません。
心を解釈することも、ありませんので、
その心は間違っているとか、そんな了見では行き詰まるとか、
考え直したほうがいいなどと、余計なことは言いません。
 
苦しかったでしょう、辛かったでしょう。
たいへんでしたね、ゆっくりとくつろいで行ってください。
そう言うふうに慰めてあげて、治療のメニューを示します。
決められていることを、淡々と行ないます。
     
日本では、昔から、
異性装や同性愛は、自由な文化や趣味です。
GIDの患者さんは、精神の病気のせいで、理解できません。
人々の支持があれば、自由に流行して、もてはやされ、
支持がなければ、自由に廃れて、笑いものになります。
自由な文化や趣味は、そうです。
欧米やイスラム教国のような、
一神教に由来する超法規的な差別や虐待は、日本にありません。
 
男なら、これこれの体、
これこれの服装や、振る舞いや、言葉遣いなどの、これこれの心、
女なら、これこれと、
GIDの患者さんは、子供の頃に覚えた文化や趣味を、
精神の病気のせいで、変更できません。
 
人間は有性生殖をしますから、雄と雌があります。
性別は生殖のためにあります。
人間は嗅脳の機能が退化傾向にありますので、
フェロモンや感情では、自動的に生殖できません。
二種類の性を、知的に識別しなければ、生殖できません。
 
性器の形によって、雌雄を知ります。
性器の形を類推するために、
男ならこれこれ、女ならこれこれの、文化や趣味を用います。
騙す人も、騙される人も、間違えれば生殖できません。
 
GIDは、生殖を拒否しますが、
同性と性交渉をしても、生殖できません。
できないのに、しないと確信するのは、精神の病気に共通の症状です。
 
生殖できないのは、認知障害かも知れません。
二種類の性を、性器の形で識別することを、うまく習得できません。
男ならこれこれ、女ならこれこれの、
文化や趣味は、時代や場所や人によって、変わります。
わたしたちは、それを根拠に、性器の形を類推しますので、
類推の仕方に、融通を効かせて、
こまめに検証して、機敏に変更します。
 
文化や趣味によって、性器の形を、合理的に類推しているか、
性器の形が、二種類の生殖機能を、健常に反映しているか、
如実に検証して、しばしば、変更の必要を知るのは、思春期以降です。
 
発達障害の子は、融通が効きませんので、変更できません。
許容範囲が狭いとも言いますが、
刷り込みが広範囲に強いとも言えます。
頑固です。
 
発達障害、認知障害、自我障害などと、
GIDや、統合失調症や、人格障害などとの関係は、
何度も書きましたので、繰り返して言いません。
ごめんなさい。
 
     精神の病気では、たとえば、お子さんが母親に反抗して、
     「食事はいらない」と、
     お皿を投げつけて、自室に引き揚げると、
     一生、母親の作った食事を食べられず、
     二度と、母親と口が聞けなくなる症状を、
     ごく普通に見掛けます。
 
     生きれば生きるほど、一生ものが溜まります。
     生きれば生きるほど、身動きが取れなくなり、
     苦しくなり、死に至ります。
     生物は、生殖して世代交代して、永遠に生きなければ、
     生きれば生きるほど、確実に死が近づき、
     苦しくなる一方です。
 
     二度と気持ちを変えないと、心に決めると、
     死んでも変更できません。
     自分で錠を掛けて、鍵を捨ててしまいます。
     一生、捨てた鍵を見つけられず、
     見つけたいとも思わなくなります。
 
     自分一人で、強く判断しないで、
     二度と判断を変えないと、決めないで、
     何事も、自分一人で、心に誓わないほうが、
     良いかも知れませんが、
     理由もなく人を殺してはいけないとか、
     万引きしてはいけないとか、
     家に火をつけてはいけないとかは、
     生涯、絶対に変更しないで、固く守り通すものと、
     思って置くのが、便利な処世術です。
 
     嘘をついてはいけないとか、
     人の陰口を叩いてはいけないとかは、
     片目を瞑って、
     適当に変更したほうが良いかも知れません。
 
戦場では、正当な理由があって人を殺すと、
身勝手に思い込んでおきます。
 
うちの父に、敵を殺したか、民間人を殺したか、
無防備な人を、残酷に殺したかと、尋ねると、
黙り込みました。
死んでも、教えてくれませんでした。
 
わたしの世代は、父親が戦場に行きましたので、
子供の頃は、戦争の話を聞きながら、夕御飯をいただきました。
まだ、テレビのない時代でした。
父の話は、中国の名所旧跡や、古典文学や、風俗の話ばかりでした。
父は、中国人や、中国の文化を、尊敬していました。
捕虜になっても、人間の病気だけでなく、家畜の病気の世話や、
機械の修理や、通訳や、中国の子供の教育まで、命じられたそうです。
 
日本に帰れることになると、
中国の人達が、一緒に日本に連れ帰って欲しいと、
父に頼みました。
日本人の手助けをした中国人は、
全員、蒋介石の軍隊に処刑されると訴えて、泣き崩れました。
 
父も、日本に帰れば、自分たちは軍法会議に掛けられて、
日本の当局に、処刑されると思っていました。
「生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず」と、教えられていたので、
降伏したり、捕虜になったりすれば、
敵や味方の、兵士や民間人に、処刑されると信じていました。
 
日本も中国も朝鮮も、同じでしたが、
欧米でも、戦場で降伏したり、捕虜になったりすることは、
自殺と同じでした。
ポーランドの将兵が、カチンの森で、ソ連軍に殺されたのは、
今でも、戦争の常識と思っておくのが、良いかも知れません。
殺し合いに、ジュネーブ条約うんぬんなんて、お笑い草です。
 
荒川沖の事件で、死刑の確定した犯人の妹さんは、
いつもメモを、お台所に置いていたそうです。
妹さんと、母親とは、同じ家に暮らして、
毎日、顔を合わせていましたが、
妹さんは、絶対に母親と、口を聞きませんでした。
父親は、それを異常と思っていません。
兄は、そんな妹をうざいと思い、殺そうとしましたが、
外出中でしたので、他人を殺すことにしました。
 
精神障害者の家庭の、平均に近い状況と思います。
GIDも、似たようなものです。
 

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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