今頃、潮干狩で、すみません。
精神疾患の治療では、
患者さんの心を、あれこれ分析したり、
妄想の内容を議論したりすることは、ありません。
分析医は分析しますけれど、お金持ちの患者さんが少ないので、
日本に、分析医は僅かです。
患者さんの訴えと、生活の状況を、あらかた聞き取れば、
どういう種類の妄想が出ているか、だいたいわかります。
事実関係に誤解があれば、指摘します。
妄想や幻覚の、はっきりとしているものは、指摘しますけれど、
患者さんの喜んでいる妄想に、口出しはしません。
妄想や幻覚を、除去したいと依頼されたら、努力します。
GIDの性別の違和感や、心の性別や、心と体の性別の不一致などは、
妄想と、はっきりしませんので、聞いておくだけです。
わかりにくいところは、患者さんに教えてもらいます。
お薬で治らない心の苦しみについて、
とりあえず、言葉や態度や表情などで、安心してもらいます。
お母さんのおなかの中にいるような気持ちになると、
たいていの症状は、ひとまず落ち着きます。
長続きはしませんけれど、
少なくとも、わたしと話している間は、やすらぎます。
患者さんを責めたり、
心理学や精神医学を、こちらから解説したりはしません。
強制的に治療のできる患者さんですと、
患者さんの意志に反して、治療しますけれど、
そうでないのに、余計な治療をすれば、傷害罪で訴えられます。
患者さんのご希望に答えて、なんぼの商売です。
GID(性同一性障害)では、患者さんの依頼は、
性ホルモン剤を使いたい、性転換手術を受けたい、診断書が欲しい、
ということです。
心をあれこれ、いじくって欲しいとは、望みません。
患者さんは、気持ちが良くなるように、
物事を歪めて、偏って解釈します。
その代わりに、自分の心は、真っ直ぐであると。
他人に指摘されると、患者さんの気持ちが悪くなるので、
精神科医は、指摘しません。
患者さんは、社会に適応できずに、
生殖を拒否して、体の性別を拒否します。
ほとんどの患者さんが、
性転換前の性別の社会に適応できませんが、
性転換後の性別の社会にも適応できません。
約半数の人が、GIDや同性愛の社会に適応できますが、
残りの半数は、それにも適応できません。
患者さんの多くは、
発達障害や認知障害や人格障害や統合失調症などの、
一般的な精神障害のせいで、社会に適応できずに、
自傷や自殺企図や、場合によっては他害に至ります。
病識のない人が少なくありません。
いずれも、自我障害が出ますので、
生殖や社会性に異常をきたし、自閉に傾きます。
患者さんは、それらの症状を、性別のせいに転嫁して、
周囲や社会の無理解のために、苦しめられて、
自傷や自殺企図に及んだと解釈します。
患者さんの目的は、
性ホルモン剤や、性転換手術や、診断書などです。
心の依頼でありませんので、
精神科医は、患者さんの心に、手をつけません。
心を解釈することも、ありませんので、
その心は間違っているとか、そんな了見では行き詰まるとか、
考え直したほうがいいなどと、余計なことは言いません。
苦しかったでしょう、辛かったでしょう。
たいへんでしたね、ゆっくりとくつろいで行ってください。
そう言うふうに慰めてあげて、治療のメニューを示します。
決められていることを、淡々と行ないます。
日本では、昔から、
異性装や同性愛は、自由な文化や趣味です。
GIDの患者さんは、精神の病気のせいで、理解できません。
人々の支持があれば、自由に流行して、もてはやされ、
支持がなければ、自由に廃れて、笑いものになります。
自由な文化や趣味は、そうです。
欧米やイスラム教国のような、
一神教に由来する超法規的な差別や虐待は、日本にありません。
男なら、これこれの体、
これこれの服装や、振る舞いや、言葉遣いなどの、これこれの心、
女なら、これこれと、
GIDの患者さんは、子供の頃に覚えた文化や趣味を、
精神の病気のせいで、変更できません。
人間は有性生殖をしますから、雄と雌があります。
性別は生殖のためにあります。
人間は嗅脳の機能が退化傾向にありますので、
フェロモンや感情では、自動的に生殖できません。
二種類の性を、知的に識別しなければ、生殖できません。
性器の形によって、雌雄を知ります。
性器の形を類推するために、
男ならこれこれ、女ならこれこれの、文化や趣味を用います。
騙す人も、騙される人も、間違えれば生殖できません。
GIDは、生殖を拒否しますが、
同性と性交渉をしても、生殖できません。
できないのに、しないと確信するのは、精神の病気に共通の症状です。
生殖できないのは、認知障害かも知れません。
二種類の性を、性器の形で識別することを、うまく習得できません。
男ならこれこれ、女ならこれこれの、
文化や趣味は、時代や場所や人によって、変わります。
わたしたちは、それを根拠に、性器の形を類推しますので、
類推の仕方に、融通を効かせて、
こまめに検証して、機敏に変更します。
文化や趣味によって、性器の形を、合理的に類推しているか、
性器の形が、二種類の生殖機能を、健常に反映しているか、
如実に検証して、しばしば、変更の必要を知るのは、思春期以降です。
発達障害の子は、融通が効きませんので、変更できません。
許容範囲が狭いとも言いますが、
刷り込みが広範囲に強いとも言えます。
頑固です。
発達障害、認知障害、自我障害などと、
GIDや、統合失調症や、人格障害などとの関係は、
何度も書きましたので、繰り返して言いません。
ごめんなさい。
精神の病気では、たとえば、お子さんが母親に反抗して、
「食事はいらない」と、
お皿を投げつけて、自室に引き揚げると、
一生、母親の作った食事を食べられず、
二度と、母親と口が聞けなくなる症状を、
ごく普通に見掛けます。
生きれば生きるほど、一生ものが溜まります。
生きれば生きるほど、身動きが取れなくなり、
苦しくなり、死に至ります。
生物は、生殖して世代交代して、永遠に生きなければ、
生きれば生きるほど、確実に死が近づき、
苦しくなる一方です。
二度と気持ちを変えないと、心に決めると、
死んでも変更できません。
自分で錠を掛けて、鍵を捨ててしまいます。
一生、捨てた鍵を見つけられず、
見つけたいとも思わなくなります。
自分一人で、強く判断しないで、
二度と判断を変えないと、決めないで、
何事も、自分一人で、心に誓わないほうが、
良いかも知れませんが、
理由もなく人を殺してはいけないとか、
万引きしてはいけないとか、
家に火をつけてはいけないとかは、
生涯、絶対に変更しないで、固く守り通すものと、
思って置くのが、便利な処世術です。
嘘をついてはいけないとか、
人の陰口を叩いてはいけないとかは、
片目を瞑って、
適当に変更したほうが良いかも知れません。
戦場では、正当な理由があって人を殺すと、
身勝手に思い込んでおきます。
うちの父に、敵を殺したか、民間人を殺したか、
無防備な人を、残酷に殺したかと、尋ねると、
黙り込みました。
死んでも、教えてくれませんでした。
わたしの世代は、父親が戦場に行きましたので、
子供の頃は、戦争の話を聞きながら、夕御飯をいただきました。
まだ、テレビのない時代でした。
父の話は、中国の名所旧跡や、古典文学や、風俗の話ばかりでした。
父は、中国人や、中国の文化を、尊敬していました。
捕虜になっても、人間の病気だけでなく、家畜の病気の世話や、
機械の修理や、通訳や、中国の子供の教育まで、命じられたそうです。
日本に帰れることになると、
中国の人達が、一緒に日本に連れ帰って欲しいと、
父に頼みました。
日本人の手助けをした中国人は、
全員、蒋介石の軍隊に処刑されると訴えて、泣き崩れました。
父も、日本に帰れば、自分たちは軍法会議に掛けられて、
日本の当局に、処刑されると思っていました。
「生きて虜囚の辱(はずかしめ)を受けず」と、教えられていたので、
降伏したり、捕虜になったりすれば、
敵や味方の、兵士や民間人に、処刑されると信じていました。
日本も中国も朝鮮も、同じでしたが、
欧米でも、戦場で降伏したり、捕虜になったりすることは、
自殺と同じでした。
ポーランドの将兵が、カチンの森で、ソ連軍に殺されたのは、
今でも、戦争の常識と思っておくのが、良いかも知れません。
殺し合いに、ジュネーブ条約うんぬんなんて、お笑い草です。
荒川沖の事件で、死刑の確定した犯人の妹さんは、
いつもメモを、お台所に置いていたそうです。
妹さんと、母親とは、同じ家に暮らして、
毎日、顔を合わせていましたが、
妹さんは、絶対に母親と、口を聞きませんでした。
父親は、それを異常と思っていません。
兄は、そんな妹をうざいと思い、殺そうとしましたが、
外出中でしたので、他人を殺すことにしました。
精神障害者の家庭の、平均に近い状況と思います。
GIDも、似たようなものです。
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