アーモンド 0059 映画『ジュリア』(歌はありません)

アーモンドは、満開ですけれども、
カメラを持っていなかったので、
昔の古いカメラで撮った写真で、申しわけありません。
今のお花の様子と同じですけれど、撮影は10年以上前です。
ごめんなさい。
 
リリアン・ヘルマン原作の、『ジュリア』という映画を見ました。
映画の出来は、悪くなく、
ジュリアを演じたヴァネッサ・レッドグレイヴは、
アカデミー助演女優賞を受賞しています。
 
リリアン・ヘルマンが難物で、
この原作も、彼女自身の回顧録の中に、親友のジュリアが登場しますが、
精神科医の書いた自伝の中の、精神科医御本人にそっくりで、
その医師は、ヘルマンを知らないと言っています。
 
ジュリアは、オックスフォード大学の医学部出身の、名士一族の人で、
ウィーンのジークムント・フロイトの元で勤務するはずでしたが、
社会主義に傾倒して、戦時中のナチスに殺されました。
 
ヘルマンと、その彼氏のダシール・ハメットは、
二人ともアメリカ合衆国共産党員でした。
彼女は、スターリンを支持していましたので、
トロツキーのアメリカ合衆国亡命に反対しました。
トロツキーは結局、メキシコに亡命して、スターリン派に暗殺されました。
 
     1938年(昭和13年)1月3日の吹雪の中を、
     岡田嘉子(おかだ・よしこ)という有名な女優が、
     杉本良吉という演出家と一緒に、
     樺太国境を越えて、ソ連に亡命しました。
     当時は、樺太の真ん中に、日本とソ連の国境がありました。
 
     杉本は、ソ連在住の佐野碩(さの・せき)や、
     土方与志(ひじかた・よし)を頼るつもりでした。
     佐野は、「インターナショナル」や、「ワルシャワ労働歌」の訳詞者で、
     土方は、伯爵でしたが、
     二人とも、著名な演出家でした。
 
     佐野と土方は、フセヴォロド・メイエルホリドのもとで、
     研究員として、ソ連に滞在しているはずでした。
     メイエルホリドは、演劇の世界における革命を、
     世界的に指導する立場にあったソ連の演出家です。
 
     ところが、スターリンの派閥と対立したメイエルホリドは、
     すでに粛正されて獄中にあり、
     その研究員を勤めていた佐野と土方も、
     1937年に、国外追放になっていました。
 
     国境を越えた杉本と岡田は、
     恋の逃避行として、日本で有名になりましたが、
     国境を越えるなり、ソ連当局に逮捕されて、
     杉本は拷問を受けました。
 
     自分と、佐野や土方やメイエルホリドなどは、
     いずれもスパイであると、自白して、
     翌年の1939年に、杉本は銃殺されました。
 
     メイエルホリドも、1940年に銃殺されましたが、
     杉本の自白が有罪の根拠になったそうです。
 
国外追放になった佐野は、フランス在住を経て、アメリカに渡り、
アメリカ合衆国共産党員になりました。
さらに1939年に、メキシコに渡り、
演劇指導者として、メイエルホリドの教えを伝えて成功しましたが、
1940年の、トロツキー暗殺に加担したのではないかと、疑われています。
 
佐野のメキシコ亡命に尽力したのは、画家のシケイロスでした。
シケイロスは、スターリンの、いわゆる社会主義リアリズムを信奉していました。
1940年5月に、トロツキー暗殺未遂事件を起こした後、地下に潜伏しました。
 
トロツキーは、その年の8月に、
秘書の恋人の、本職のソ連のスパイだった登山家に、
ピッケルで頭を貫かれて亡くなりました。
 
     当時のアメリカ合衆国共産党は、スターリンの支配下にありましたが、
     その後のベトナム戦争の時代に、アメリカの反戦運動を推進したのは、
     むしろ、トロツキーの世界同時革命を信じる学生たちでした。
 
     この人達が、ベトナム戦争後、自由主義に転向して、
     アメリカネオコンと言われるようになり、
     政治資金を集めて、ブッシュ政権の政治経済政策を立案しました。
     
     チェイニー副大統領が一派の首領で、
     ブッシュ大統領は下っ端だったかも知れません。
     経済のグローバル化は、その代表的な政策でした。
 
1970年前後に、ソ連領エストニアで性転換手術を受けた日本の人達は、
現在、年寄りのGIDと自称しています。
当時のエストニアは、ソ連に占領されていましたが、
デンマークやスウェーデンなどの北欧の医師を招聘して、
国際共産主義運動の名のもとに、無料で性転換手術を実施していました。
シベリアの収容所に、たくさんの政治犯が送り込まれていた時代です。
 
年寄りのGIDの人達を、医学的、経済的に支援したのは、
日本の伝統的な財閥の一つで、
一族の人たちのための、半陰陽医療の延長のように、
よそ者のGIDに対する性転換医療を行ないました。
 
この一族の人達が、経済的に当時のソ連陸軍やKGBや、
最近のアメリカネオコンなどと、密接な関係があり、
トロツキーやスターリンなどの、古い歴史を介して、
リリアン・ヘルマンという女性の、作家活動にも、
皮肉な繋がりを持っています。
 
『ジュリア』という映画には、
そんな歴史の経緯(いきさつ)が、二重に見えていたような気がします。
彼女自身も、レスビアンだったと言われています。
 
岡田嘉子さんは、その後、10年以上の収容所生活の後、
モスクワ放送の日本語アナウンサーになり、
1972年に帰国しましたが、1986年に再びソ連に帰り、
1992年にモスクワで亡くなったそうです。
 
アメリカインディアンと年寄りのGIDのことや、
アラブやロシアやアフリカの石油のことなどを、お話する機会があれば、
代理母出産や戦争などが、GID医療に欠かせない視点であることが、
わかるかも知れません。
 
精神医療の廃止とコンピュータ

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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