1950年代の、民家の前栽(せんざい)に、
木斛(もっこく)が、必ず植わっていたのは、
厚く艶のある常緑の葉と、
石斛(せっこく)に似た香りの花のせいでした。
石斛は、日本原産の着生蘭です。
昔の人が、樹木の、姿や肌や葉を、好んだのは、
湿気の多い気候や、茶道の、影響かも知れません。
トイレを隠す葉と、
芳(かぐわ)しい肥(こえ)に、調和する花が、
必要でした。
茶道や、茶室の庭の流行も、その線と思いますが、
江戸時代に、
木斛は、民家の庭の、必需品になりました。
雌雄異株ですが、雌株は、両性花しか咲きません。
雌しべのない雄花しか、咲かない雄株は、
何のために、生きているのでしょうか。
変な考え方ですが、何のために、というのが、
進化論の典型でした。
弱肉強食も、そこから導き出されますが、
コピーや組み合わせが、
殺し合いと解釈される仕組みは、流行文化です。
免疫や論理も、敵味方識別装置のように、
自分と同じ素質を、見つける仕組みですから、
進化論や精神分析が、流行(はや)ったのも、
当たり前なのですが…
写真は、雄株の雄花です。
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