イタビは、
犬枇杷(いぬびわ)のことらしいのですが、
わたしは、そんな言葉を知りません。
見当も付きませんから、どこの言葉でしょう。
鼬(いたち)枇杷の意味かしら。
大阪に、
立売堀(いたちぼり)という地名があります。
伊達掘(だてぼり)が、元の意味で、
大阪冬の陣の、伊達氏の陣地のあった所です。
伊達という名字は、いだて、と読むのが、
古いそうです。
後に、材木の立売りが、行なわれましたので、
立売掘と書き、いたちぼりと読みます。
立売りは、無店舗販売のことです。
名前は、派手な枇杷だが、
役に立たない、という意味の、
伊達枇杷(いだてびわ)でしたら、
確かに、犬枇杷に、当て嵌まりますが、
見てくれは、ちっとも、派手でありません。
イタビカズラは、
匍匐性の犬枇杷というのが、あるのなら、
その生態や形態のようなものです。
こいつが、近所の茶室の石に、
びっしりと、貼り付いています。
枇杷はバラ科でも、イヌビワやイタビカズラは、
クワ科イチジク属 Ficus ですから、
イチジクや、ガジュマルや、
インドゴムの木や、インド菩提樹のように、
気根を出すだけでなく、
花序全体が、内側にくるっと丸まり、
果実のように見えます。
花嚢(かのう)と言います。
雌雄異株ですから、雄株に、果実はできませんが、
花は咲きます。
雄株の花序に、雄花だけでなく、雌花も咲きますが、
稔りません。
イチジクコバチの類の、イタビコバチが卵を産み、
雌花が、幼虫の餌になり、
羽化して、交尾をした後に、
体に、花粉を付けた雌が、
初めて、雄花序の花嚢の外へ、出て行きます。
雄のイタビコバチは、
生涯を、雄花序の花嚢の中で、過ごします。
イタビカズラの種小名が、nipponica のように、
関東よりも南西の、都会の近辺の、低い山の、
至る所に、犬枇杷みたいに、根付いています。
オオイタビは、食べられますが、
イタビカズラは、食べられないのかも、知れません。
虫が多く、食欲が湧きませんので、
無意識に、無視してしまいます。
赤黒く熟したのを、滅多(めった)に見ませんから、
人間の知覚って、現金なものです。
虫の有無にかかわらずに、
イタビカズラは、不味いのか、美味しいのか、
有毒なのか、無害なのか、いまだに知りません。
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