柘榴(ざくろ)って、
イランでは、普通に見掛けましたが、
ザクロス山脈と、同じ言葉です。
乾燥地帯の樹木ですので、
種(たね)が、果汁に包まれているのは、
水分を貯蓄する方法かも知れません。
鳥が、取り合いをしますから、
種を運んでもらうために、決まっていますけれど、
生物の変化を、目的論的に理解するのは、
物語でなければ、認識できない人間の、
脳や文化のせいなのですが…
この種を搾った油に、
エストロゲンが含まれているそうです。
果汁には、含まれていません。
どうせ微量ですから、ホルモンとしての作用は、
期待できません。
柘榴の種皮には、
シュウ酸やクエン酸やリンゴ酸が多いそうで、
こいつを、銅鏡の研磨に使いました。
錫(すず)と水銀と砥(と)の粉(こ)と、
酢漿(かたばみ)や柘榴や梅などの、酢(す)を、
使ったそうです。
銅の表面を、錫アマルガムにより、メッキします。
なんで、酢漿や柘榴や梅でなければ、
いけないのかは、よく知りません。
表面が酸化して、曇った鏡を磨く時に、
柘榴の酢を、使うのでしょうか、
それとも、鏡を鋳造した時に、
表面が酸化して曇らないように、
柘榴の酢で、磨いておくのでしょうか。
お風呂屋さんの、浴室の入り口を、
石榴口(ざくろぐち)と、言ったそうです。
明治の初め頃までは、
浴槽が小さく、お湯が少なくても、
湯気を籠(こ)もらせて、温かくして、
浴室を暗くして、男女混浴にしていました。
湯気が逃げないように、人間の出入口を、
茶室の躙口(にじりぐち)のように、
低く小さくしましたので、
屈(かがん)んで、浴室に入りました。
屈み入(い)るので、
お風呂屋さんの浴室の出入口は、
石榴口(ざくろぐち)と言われたそうです。
鏡鋳(かがみい)るです。
入ると言うのは、要るでなく、鋳ると思うのですが…
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