倭棕梠(わじゅろ)に、
栴檀(せんだん)の実(み)の、取り合わせが、悪くありません。
日本の本土に、自生するヤシ科は、棕梠(しゅろ)だけでしょう?
沖縄や小笠原は、本土でない、と言うと、怒られるかな。
棕梠は、南九州原産と言いますが、
自生しているだけってのと、原産とは、どう違うの?
日本列島の昔は、海でしたから、
有史以来、日本に持ち込まれた記録がない、
ということでしょうか。
こそっと持ち込まれて、栽培された植物が、
自生するようになると、原産かな。
唐棕櫚(とうじゅろ)は、葉が小さく、厚いので、
葉先が垂れません。
栴檀(せんだん)は、
関東以南の、太平洋側の温かい地方に、自生しています。
紫の細かい花の季節は、息を飲む美しさです。
5月末~6月初めの、梅雨入り直前に、
大きな木が、雲のように紫色になります。
花が細かく、花とわかりませんから、
絵巻物のように、信じられない光景です。
それの、成れの果ての、鈴なりの実(み)ですが、
寒さに落ちて、少なくなると、
独特の風情(ふぜい)を、醸(かも)します。
樹木の寿命は長く、
大きな木ほど、草花のような品種改良が、稀(まれ)です。
何百年という単位が、
年を取ると、人間の心の季節に、馴染(なじ)んで来ます。
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