花びらのように見えるのが、
モクレン科の、百合の木(ゆりのき)の翼果(よくか)です。
楓(かえで)や、楡(にれ)や、トネリコなども、翼果ですが、
モクレン科は、
たくさんの翼果が、一個の花に由来していますから、集合果です。
多数の雌しべが、それぞれに独立して、
たった一つの花托(かたく)に、くっついています。
雌しべと雌しべが、癒着していません。
百合の木は、花びらを落とした後も、
雌しべの熟した翼果が、花びらのように見えます。
雌しべの根元(ねもと)の、どこからが子房で、
どこまでが蕊(しべ)なのかは、よくわかりません。
花の頃から、雌しべや子房に、ひと続きの翼があり、
菊の花びらのような形の、心皮(しんぴ)が、
一つの花托に、何枚も、くっついています。
モクレン科の花托(かたく)は、長く、花軸と呼ばれますが、
花托の英語の、サラマス thalamus は、
脳の視床と同じで、覚えやすい言葉です。
植物は、棒に葉がつき、
葉が、胞子や配偶子や種子などを、生産します。
棒の先っちょの、巣や寝室のような場所が、サラマスです。
ここに、雌しべや、雄しべや、花びらなどの、葉が着きます。
心皮は、胞子のできる葉です。
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