本物のパピルス Cyperus papyrus です。
和名は、紙蚊帳吊(かみがやつり)。
うちの近所の公園は、
棕梠蚊帳吊(しゅろがやつり) Cyperus alternifolius に、
パピルスの名札を、付けています。
パピルス用紙の原材料として、
シュロガヤツリも、使われたのかも知れません。
今のところ、現存する古代のパピルス文書に、
シュロガヤツリの繊維が使われていた、という記録を、
発見できません。
別に、Cyperus papyrus という大型の種(しゅ)でなくても、
Cyperus属の、小型の種からも、パピルス用紙は、作れます。
茎の太い種類を使うほうが、合理的ですが、
現在のナイル川下流に、大型の Cyperus papyrus という種は、
自生していません。
お土産品として売られているパピルス用紙は、
他の Cyperus属の茎を、使っています。
写真のパピルスは、種小名が papyrus の、
Cyperus属の植物ですので、本物のパピルスと思います。
高さ3mぐらいに育ち、
三角形の断面の茎が、6cmにもなるそうです。
それだけ太ければ、数cm幅の、茎の繊維の薄い帯を、
採取出来ます。
あとは、帯を並べて、すべての部分で、2枚重ねになるように、
もう一度、直角に交差させます。
圧搾して、乾燥すれば、出来上がりですから、
中国の紙と比べれば、化学変化がなく、単純明快です。
茎に見える花茎(かけい)の先端から、
少数の、幅の広く短い葉っぱの、総苞(そうほう)と、
多数の、長い花柄(かへい)が出ています。
花柄を、長い苞葉(ほうよう)が、筒状に巻いていますので、
花柄と苞葉の、どちらと言っても、間違いでありません。
花柄の先端では、
苞葉が、葉身を開きますので、細長い葉っぱに見えます。
花柄は、数本に枝分かれをして、
さらに、たくさんの小穂(しょうすい)が付きます。
写真は、すでに実が枯れた後ですので、
小穂や、枝分かれをした花柄や、苞葉の葉身などは、
残っていませんでした。
花序(かじょ)が、何段にも分かれるたびに、苞葉が付きますので、
それぞれに、何という名前を付けて、区別をするかは、
学者さんによって、異なります。
苞葉が、筒状に花柄を覆(おお)いますので、少しややこしい。
そもそも、普通の葉っぱと、苞葉の区別は、便宜的です。
パピルスの花茎の根本(ねもと)は、
短い筒状の葉に、被(おお)われています。
葉鞘(ようしょう)だけの葉ですが、
苞葉なのか、普通の葉なのかと、言い出しても、切りがありません。
羊歯(しだ)植物は、葉の裏に胞子が出来ます。
胞子のできる葉が、裸子植物の、鱗片状の松かさや、
被子植物の、袋状の子房などに、進化しました。
葉は、生殖器や、それを保護する器官などに、変化します。
普通の葉と苞葉との、区別は、
GID(性同一性障害)と統合失調症の分類に、似ています。
統合失調症でない種類の、精神の病気が、
だんだんと進行して、統合失調症になります。
中間みたいなのが、一杯あるのは、当たり前です。
パピルスは、寒さに弱く、
日本では、温室でなければ、枯れます。
冬でも、屋外に展示されているパピルスは、
たいてい、シュロガヤツリです。
どうして、棕梠蚊帳吊(しゅろがやつり)を、
パピルスと表示するのかは、知りません。
*** ***
0コメント