民家 393 統合失調症とGID(性同一性障害) その2

横浜の民家です。
公園に保存されている建物なので、生活の匂いがありません。
 
わたしの年齢と共に、GIDの人も高齢になり、寂しさがひとしおです。
自分から、骨壺の中に入るGIDって、
若い内こそ、張り切っていますので、
中から、干からびた音が聞こえてきます。
 
そのうちに、音がしなくなり、
生きているとも、死んでいるとも、わからなくなります。
生活の匂いがなくなるの。
 
世代交代がありませんので、老化すれば、
御本人自身が、骨壺です。
 
健常ですと、子供やお孫さんに、任せておけばいいのですが、
GIDでは、責任上、息を引き取るまで、見てあげなければいけません。
 
先に死ぬのが、わたしになりそうなので、
性転換医療を続けられなくなりました。
 
公園に保存されているだけの、空き家を見ると、もの悲しくなります。
二度と、地に足のついた実生活は、ありません。
 
 
統合失調症とGID(性同一性障害)の関係って、
もっとも多数派の意見は、重症と軽症の違いってことです。
GIDは統合失調症の、希釈液って言うの。
 
性格っていう側面で見るなら、
統合失調症が重症で、人格障害が軽症ってこと。
GIDは、人格障害の一種として、理解されます。
 
認知機能っていう側面なら、
統合失調症は全般的に症状が出ますけれど、
GIDでは、性的な症状が多く、他の症状は、あまり出てきません。
 
GIDの中では、お仕事を辞めて、SRS(性転換手術)を受けないと、
気が済まないってのは、わりと重症です。
もっと、悪化すれば、
引きこもりや、解離性障害や、薬物やお酒の依存症や、
拒食症や、リストカットや、パニック障害や、醜形恐怖などのように、
他の認知機能にも、満遍(まんべん)なく症状が出てきます。
 
GIDだけから、他の精神障害にも、症状が広がって行くのは、
認知機能の障害の幅が、広くなるってことです。
 
GIDでは、認知機能の中の、知能にまで障害の及ぶ人は、いません。
知能に、症状が出てくると、
思春期以後でしたら、おそらく、統合失調症と言われます。
思春期以前ですと、現代では、発達障害と言われて、
小学校の入学に、いちゃもんがつきます。
 
昔でも、体の病気と、知能は、今と同じぐらいに、
小学校に入学する時に、篩(ふる)いに掛けられました。
知能以外に現れる精神症状は、お構いなしで、
1970年頃は、発達障害という言葉も、
精神科のお医者さん以外に、知られていませんでした。
 
わたしの直接に知っている日本のGIDの患者さんのSRS(性転換手術)は、
その頃より後ですけれど、
1960年頃には、すでに日本国内でSRSが行なわれていましたので、
SRSを10年前に受けたけれども、
精神的に上手く行かない人が、1970年頃に、たくさんいました。
 
精神の病気って、背後に、認知障害が幅広く出ていなければ、
持続的な妄想や幻覚になりませんので、
自制できない興奮症状の出ることも、多くありません。
 
常時、妄想や幻覚があると、常時、興奮を自制しようとしていますので、
そのうちに、興奮を鎮める機能が、疲弊してしまって、
自分では、興奮を鎮められなくなってしまいます。
 
精神運動興奮と言われて、
たぶん、自分だけでなく、人や社会にも、苦痛を与えることになり、
強制的に精神科に連れて行かれて、お薬を注射されて、入院させられて、
統合失調症と診断されます。
 
抗精神病薬って、興奮を鎮めてくれますけれど、
眠らずに、普通に生活のできる量でも、興奮が鎮まります。
 
精神運動興奮の出やすい素質ってのも、ありますけれど、
だいたいは、妄想や幻覚が、しょっちゅう出ていなければ、
興奮を自分で鎮める機能が、
糖尿病の、血糖値を調節する機能みたいに、
だめになることは、ありません。
 
いつも、妄想や幻覚があっても、
まだ興奮を鎮める機能が、だめになっていない人は、
人前で、やたらに興奮することもなく、
妄想や幻覚の内容を確信していても、めったに人に言わずに、
その内容を、実行に移そうとすることもありません。
自制できるの。
 
統合失調症と診断されている人でも、
治療を受けて、抗精神病薬が入っていましたら、その状態ですから、
妄想や幻覚を、人に現さないからというだけでは、
必ずしも、妄想や幻覚の中身の、
変な内容を確信していないとは、限りません。
 
人前で、妄想や幻覚を出してくれなければ、
他人の、妄想や幻覚の存在を、確実に知る方法は、ありません。
でも、興奮して、妄想や幻覚を抑えられなくなり、入院すれば、
お薬によって、気持ちが落ち着いて来た時に、
妄想や幻覚の中身を、気軽に話してくれますので、
いつごろから、そう思うようになったかを、教えてくれます。
興奮して、妄想や幻覚を、人に隠せなくなる前から、
ずーっと、妄想や幻覚の内容を、確信していたことが、わかります。
 
人に言わずに、自制できる状態を、妄想や幻覚があるとするのかは、
面倒臭いから、どうでも良いとしておきます。
抗精神病薬を飲んで、興奮を抑えているのに、
それでも、興奮してくると、
お薬の量を増やしたり、種類を変えたりせざるを得ませんので、
だんだんと、お薬の量が増えて、副作用も大きくなります。
 
統合失調症の患者さんでは、お薬がよく効いて、興奮が鎮静されて、
妄想や幻覚を人に言わずに、実行に移す恐れのない時に、
妄想や幻覚の中身の確信を、
精神療法によって、修正してあげる必要があります。
 
じつは、GID(性同一性障害)の人でも、
興奮を自分で鎮める機能が、健常であり、精神運動興奮にならなくても、
妄想や幻覚に相当する確信を持っている人が、たくさんいます。
 
これを言うと、人に変に思われるので、人に言わないけれど、
自分では、絶対に正しいと、確信しているってことね。
性別が違うっていう確信も、それだったの。
 
でも、それを言っても、GIDとされるだけで、
強制的に入院させられないと、わかると、
それを、おおっぴらに言い出す人が、増えて来ました。
カミングアウトね。
 
人に言うと、変に思われるので、言わないけれど、
自分では、絶対に正しいと確信していることが、
ほかにもあるみたいなの。
GID(性同一性障害)の状態では、いまのところ、
それを言ってくれません。
 
GIDの人たちを見ていると、知能に障害がないのに、
知能以外の認知機能に、幅広い障害があるだけでも、
妄想や幻覚の中身の確信を、いつも持ち続けることが、あるみたいです。
 
GIDの症状が悪化すると、知能は大丈夫なのに、
知能以外の、様々な認知機能の障害が、
他の精神障害という形で、現れてきます。
SRS(性転換手術)を受けたあとで、そうなる人もいれば、
手術を受けずに、長期間、性ホルモン剤を服用し続けたのちに、
そうなる人もいます。
 
知能には障害がないけれど、他の精神障害が出てくると、
そろそろ、統合失調症と診断される人も、いるかも知れません。
 
思春期よりも前の、GIDを発症する前に、
軽い発達障害のあった人が、GIDには少なくありませんけれど、
その時にも、すでに、知的障害以外の精神症状が出ていて、
乳幼児期から、幅広く、認知機能に障害のあったことが、わかります。
 
精神運動興奮や、知能の障害があると見てから、
統合失調症と診断すれば、確実ですけれど、
妄想や幻覚が、長期間続くようですと、
統合失調症と診断されることもあります。
 
ドーパミンの遮断は、効かないと思いますけれど、
抗精神病薬って、
ドーパミンのほかの、神経伝達物質の受容体にも、作用しますので、
抗精神病薬が効かないとは、限りません。
 
     妄想や幻覚って、空想や想像と違うのかって、
     尋ねられることが、よくあります。
     特に妄想ね。
     GIDの人の言う心の性別って、
     それだけでは、妄想と区別がつきません。
 
     妄想って、思ったり、考えたりした中身を、
     絶対に間違っていないと、確信するの。
     いろいろと試してみないで、人の意見も聞き入れません。
 
     宇宙の果てまで、検証しなくても、
     絶対に正しいと、わかるものって、あります。
     太古の昔から、未来永劫、絶対に正しいの。
     試行錯誤をする必要なんて、ありません。
     正しい確率は、100%ですから、
     経験や客観的事実なんて、関係ありません。
 
     そういうのって、定義と言います。
     妄想って、
     いま、あの角を曲がり、こちらに向かって歩いて来る子供は、
     自分を殺そうとしている、などと言います。
     理由もなく、絶対に正しいと言って、
     人の意見を、聞き入れません。
     目が据(す)わっているの。
     
     その子が、すれ違っても、何も起こりません。
     殺せるものなら、殺してみろと、
     テレパシーを送ってやったと、言います。
     その効果があって、何事も起こらなかったそうです。
 
     これって、一つ一つが、全部、定義のようなものです。
     定義って、自由でしょう?
     でも、世間一般に認められている定義と、
     矛盾する定義を、自分勝手に作っても、あまり普及しません。
     定義を使うときに、これこれならば、これこれであると、
     一々、定義の内容を、宣言しないといけませんから、
     使い勝手が悪いと思います。
   
     妄想って、全部、定義なんですけれど、
     精神の病気の人って、定義を宣言しません。
     核兵器を作ったくせに、
     核兵器を持っているって、宣言しないのと同じで、
     社会の運営には、役に立ちません。
     
     統合失調症の人って、何々ならばっていう条件節を、
     使えなくなります。
     認知機能の中でも、知能に障害が出てきます。
     定義がわからないの。
 
     絶対に間違いがないってことを、
     事実だって言う人もいます。
     これは、言葉遣(づか)いが、混乱していますので、
     邪魔くさいことになります。
     
     普通は、ありもしないことを、感覚器官を通じて、
     いま、確かに、見たり聞いたりしているって言うのを、
     幻覚って言います。
     統合失調症の人では、幻聴が多く、
     GID(性同一性障害)の人では、
     幻嗅(げんきゅう)が多いみたい。
     
     今は、見たり聞いたりしていないけれど、
     その時に見たとか、その時に聞いたとかと、言う人もいます。
 
     自分の前生は、どこそこの国の王女だった。
     その時に確かに、宮廷の中の出来事を見た、
     それを今も、まざまざと覚えているって、言います。
     恐山(おそれやま)のいたこさんが、
     なくなった人の声を使って喋(しゃべ)ったりね。
 
     妄想か幻覚か、仕訳(しわけ)の面倒な例なんて、
     一杯あるから、心理学の学生さんに、尋ねてください。
 
     とりあえずは、妄想や幻覚の背景には、
     認知機能の障害があって、そのまた原因には、
     たぶん、脳味噌の微細な器質的異常がありますけれど、
     脳味噌の器質的な異常って、
     人それぞれに違う異常かも知れません。
 
     死んだ人の脳味噌を解剖して、
     うまく微細な異常を発見できたとしても、
     その人だけの異常でしたら、
     それが精神の病気の原因とは、わかりません。
     
     統合失調症やうつ病なんかは、疫学的に、なり易い素質が、
     ある程度、遺伝すると、わかっていますから、
     器質的な原因が、一人一人、違っている可能性は、
     少ないはずなの。
 
     それでも、実際に発見される微細な異常って、
     一部の人にだけ、共通していて、
     全部の人には、共通していません。
     健常な人にも、それと同じ異常のある人がいますので、
     その異常が、病気の原因とは、特定できません。
 
     統合失調症では、脳が萎縮しますけれど、
     たくさんの人の脳を測って、統計的に処理すると、
     統合失調症全体で、萎縮の傾向があるって、わかるだけです。
     微々たる萎縮ですから、CTやMRIの画像を見ても、
     直観的には、萎縮しているって、わかりません。
 
     たくさんの患者さんのデータを、
     コンピュータで統計的に処理する必要がありますから、
     一人の患者さんの数値を見ても、
     萎縮や変形の、見当がつきません。
 
     脳味噌って、ツルゲーネフは、2Kgで、
     アナトールフランスは、1Kgって、
     中学校の保健体育の教科書に、載っていたように、
     それぐらいの範囲ですと、
     性能の優劣に、文化的な差はありません。
 
     男性やクジラの脳は大きく、女性の脳は小さいように、
     ダイエットをしないと、進化するにつれて、
     脳味噌がメタボになるの。
     覚えるだけでなく、器質的にリストラすることも、
     脳の大切な機能です。
     合理化するの。
 
     統合失調症の脳の萎縮って、統合失調症の原因でなく、
     たぶん、病気の結果です。
     使わないから、萎縮しただけなの。
     廃用性の萎縮ね。
 
     脳の器質の、微細な異常が、
     ただちに、認知機能の障害を、きたすのでありません。
     微細な器質の異常が惹(ひきおこ)す能力の不足と、
     認知機能の具体的な障害との間には、
     3才か4才くらいの、脳の成長の停止や、
     子供と大人の、思春期を挟(はさ)んだ文化の違いや、
     ヒステリーによる症状の転換などが、あります。
 
御本人に、脳の微細な器質的異常が、自覚できるわけがありませんが、
学者さんにも、お医者さんにも、いまのところ、わかりません。
だれにも原因がわからないにもかかわらず、
器質的な異常があれば、多くは、なんらかの能力の不足が生じます。
 
そんなもん、御本人に、どうしようもないだけでなく、
なにがなんだか、わからないのに、
とにかく、能力が不足すると、みんなに怒られるって、
お釈迦さんでなくても、人生は苦である、と言いたくなります。
 
慢性的に、様々な精神症状に苦しむ人って、この状態から、
能力の不足を、盥回(たらいまわ)しにしたり、もぐら叩きにしたり、
鼬(いたち)ごっこにしたりして、
やり繰(く)りしないと、仕方ありません。
 
ヒステリーって、わざとダミーの症状を出して、
病気の正体を、つきとめようとせずに、
自分や他人を、煙(けむ)に巻くように、
隠れ蓑(みの)を着て、別人みたいに、知らん顔をして生きる方法です。
転換って言います。
 
そのために、自分から、あさってになる人もいます。
解離と言います。
自分っていう気持ちの箍(たが)が弛(ゆる)んで、
認知が、夢のように、ちぐはぐになるの。
 
わざと体の症状を出して、
性的快楽に、耽(ふけ)る傾向がありますけれど、
わざと、していることを、自覚できませんので、
嘘偽(うそいつわ)りなく、自分の心に正直に生きるのが、
自分らしい生き方であると、あくまで主張します。
 
自分の心に正直に生きるってのが、
いちばん、胡散臭(うさんくさ)いのに…
ボーイソプラノの男の子に、
自分から去勢して欲しいって、言わせるなんて、ちょろいもんです。
 
自分の心に正直でしたら、いいのかしら。
それは、死刑になるぐらいの、最大の悪事かもね。
     
     妄想が問題なのでありません。
     どうしても、これこれでなければ、いけないって、
     心の中だけの思いを、理由にして、どこまでも頑張るのなら、
     きっと、精神障害として、特別に庇護されなければ、
     生きて行けません。
          
     戦争になると、民間人も、銃を突きつけられて、
     歩けって命令されます。
     家や畑を奪われて、収容所に入れられるの。
 
     体の病気で歩けない人は、お気の毒ですけれど、
     戦場でしたら、たいていは、その場で射殺されます。
     現場の兵士の判断ね。
 
     鉄砲の弾が、一杯、飛んでいますから、
     銃を持っている兵士も、いつ、鉄砲の弾に当たるか、
     わかりません。
     ちょっと、油断をしていると、鉄砲を奪われて、
     立場が反対になります。
     その時には、容赦なく殺されたりね。
 
     やっぱり、言うことを聞かなければ、
     たとえ民間人でも、その場で射殺されて、あたりまえみたい。
     それでも、歩くのは嫌(いや)だって言って、
     その場に座り込んでしまう人が、
     100人に1人や2人は、必ずいます。
     体が健康なのに、歩かない民間人。
     なんで、その場で射殺されるのが、いいのかしら。
 
     昔の戦争って、収穫期は、お休みでしたけれど、
     今は、六月の刈り入れ時に、鉄砲を突きつけられますので、
     主(あるじ)のいない畑の小麦が、
     台無しになってしまいます。
     死体が横たわっているの。
     
     精神の病気の人って、そういう人たちかしら。
     GIDでも、重症の人は、そうなります。
     砂漠の真ん中の、砂ばっかりの所でも、理由もなく、
     絶対に、これこれでなければいけないって言って、
     死ぬまで頑張ります。
     拒食症なんか、一杯、死にます。
     
     GID(性同一性障害)の人が、
     ホルモンやSRS(性転換手術)を望むのは、その前触れなの。
     まだ、それだけ軽症ですけれど。
 
     重症になると、性別が違うって、本人が訴えた時に、
     それは妄想ですって、教えてあげると、
     目の前で、ピストルで頭をぶち抜いて、死にます。
     外国の例ですけれど。
     自分の言うことは、本当だって、言いたいがために、
     実際に死んでみせるの。
 
     昔も、自分は勇気があるって、人に証明して見せるために、
     ロシアンルーレットってのをやって、
     実際に死んだ人が、何人もいます。
 
     1970年前後に、
     エストニアでSRSを受けた日本のGIDの人たちの言うには、
     カミュの異邦人って小説の書き出しは、
     太陽が眩(まぶ)しかったので、
     マンマを撃ち殺した、としたほうが、
     GIDの心情に、相応(ふさわ)しいそうです。
 
     統合失調症かGIDか、妄想か、妄想でないかって、
     一々、議論しても、始まりません。
     目の前で死んだり殺したりする人を、
     どうするかってことなの。
     死体が腐ると、精神衛生上、よくありません。
 
     そういう問題の希釈液が、性転換ってことです。
     もう少し、濃厚な液体になると、統合失調症と言われるの。
     統合失調症は重症で、GIDは軽症っていう説ね。
     性転換できれば、自殺しないと言うのなら、
     性転換させてあげます。
     そのほうが、精神科に入院させて、監禁して、
     保護室に磔(はりつけ)にしておくより、安上がりですから。
 
認知機能と知能とは、どうちがうかってのも、よく尋ねられます。
客観とか、自覚とかって、
何度か、説明したことがありますけれど、
認知機能って、
ウイルスなら、無自覚に自動的に反射的に、やってのける機能を、
哺乳類や人間は、怠け者みたいに退化しています。
 
ウイルスや単細胞の生物って、凄い個体数です。
ほとんど、使い捨て。
人間って、細胞が100兆個ぐらい集まって、一つの個体ですから、
100兆倍ぐらい、大切に生きないと、採算が取れません。
 
生まれつきの一律の行動よりも、
その個体の特殊な環境や、特殊な遺伝的素質や、
特殊な経験などに合わせて、
個体それぞれに、現場で判断して、とるべき行動を選んだほうが、
効率よく生きることができます。
 
行動を選ぶって、他の個体とコミュニケーションをして、
情報を仕入れるの。
現生人類は、70億個の個体数だから、
それだけでも、情報量が、うんと増えます。
その中から、それぞれの個体の、特殊な状況に適した行動を選びます。
そのための、コミュニケーションね。
 
生物って、生まれつきの体の仕組みを、裏切る判断ができません。
脳味噌も体の一部ですから、体が判断します。
キチガイや間違いでないと、ただでは、体の仕組みを裏切れません。
 
それを無意識に行なうのでなく、意識して行なうのは、
みんなとコミュニケーションをして、一番よい行動を選ぶってことなの。
 
自分の体の中に、持っている情報でしたら、
体の部分と、部分の間で、白血球がやっているみたいに、
通々(つうつう)に、情報がやり取りされます。
白血球に、意識なんか、ありません。
 
目で見たり、耳で聞いたりする事実も、
哺乳類よりも前の時代から、
ちゃんと刺激が入ってきて、情報を処理するシステムがあります。
ほとんど、無意識にやっています。
体の内側の情報と、同じような規格でしか、
感覚器官が、刺激情報を受容しないもの。
 
でも、哺乳類は、
感情ってのを、コミュニケーションの手段として、使います。
哺乳類って、お乳をあげないと、育たないから、
親と子が、頻繁にコミュニケーションをします。
コミュニケーションの内容って、生まれつきの情報でなく、文化なの。
 
どの個体の内側にも、生まれつきにある情報でなく、
感情っていう伝達手段に乗せられた情報として、
あっちこっちの、個体を移動しながら、
どの個体にも、生まれつきに持っていない情報が、保存されています。
それが親から子に伝えられて、子供が育つの。
文化がなければ、育ちません。
 
文化って、元をただせば、
きっと、キチガイや間違いの類の、情報なのよ。
 
哺乳類の、感情っていうコミュニケーション手段の、規格は、
ひょっとしたら、脳味噌の中に、
一部は、生まれつきに入っているのかも知れません。
一部は、そうでなく、
コミュニケーションの規格そのものが、文化かも知れないの。
 
コミュニケーションの規格に、文化を使うってのは、
自動的に無意識に反射的に、個体の外側の情報を知るってのとは、
根本的に違います。
 
だって、機械みたいに、
生まれつきのコミュニケーションの規格を使うのでしたら、
感覚器官が、体の内側の情報と、同じ規格の篩(ふる)いにかけて、
自動的に使用できる情報や、無意識に翻訳できる情報だけを、
刺激情報として、受容しているだけかも知れないもの。
 
でも、コミュニケーションの規格そのものが、文化でしたら、
ぜったいに、自動的には情報処理できません。
どのような文化が、コミュニケーションの規格になるのか、
生まれつきの体は、予測できないもの。
 
他の個体の情報を、
コミュニケーションの文化的な規格によって知ることを、
認知って言うの。
無意識でなく、文化的に情報を翻訳することによって、
他の個体の情報を知り、
自分の特殊な状態に、最適の情報を選んで、実行します。
 
画期的なのは、他の個体とのコミュニケーションの規格を使って、
自分の体の中の、手持ちの情報も、整理して編集するってこと。
このことから、自分の内側の情報を、
まるで、他の個体から得た情報を解読して知るように、
意識的に知ることができるようになりました。
 
自分の内側の情報まで、他の個体の情報のように、
翻訳して処理するのを、自覚とか、客観とかって言います。
 
人間の場合は、もっと、はっきりしています。
言葉っていうコミュニケーション手段の、共通の規格は、
ほぼ全部が、文化なの。
 
言葉は、感情を、もっと複雑に細かくしたものですけれど、
フェロモンみたいな化学物質を、
空気やオシッコに混入する方法を、廃止して、
視覚や聴覚のように、波動に情報を乗せる方法に、リストラしたの。
化学物質よりも、波動のほうが、たくさんの情報を伝達できます。
 
より速く、正確に、たくさんの量の情報を、伝達して記憶する能力って、
コンピュータの能力ね。
知能のこと。
あっちこっちに、情報を移動させて、溜めて置くの。
 
一つの個体に限らずに、たくさんの個体の間を、移動しますけれど、
インターネットに、支配的なコンピュータってのが、ないように、
白血球を支配する中枢ってのが、体のどこにもないように、
人間の個体と個体の、情報伝達って、
誰かの命令を、一方的に実行するわけでなく、
自分の体の生まれつきの仕組みに、命令されることもなく、
けっして、コンピュータのような、機械的な知能の仕組みに、
任されているのでなく、
一人一人の人間が、自覚的に、客観的に、文化的に、実行しているの。
 
自我機能のことなの、人間の認知機能って。
優秀な知能があったから、可能になりましたけれど。
個人の自由です。
駱駝(らくだ)が、針の穴を、抜けるみたいですけれど、
自由への、抜け道があります。
機械の仕組みを、裏切ることができるの。
 
具体的な価値や、自発的な意志や、
他人と協調する社会性や、生殖を制御する機能や、
運動を協調させる機能や、感情を制御する機能や、
物事の手順を考えて、計画的に実行する機能なども、認知機能ですけれど、
コンピュータのような、機械的な知能とは、また違います。
 
何よりも、文化を使って、生物っていう機械の仕組みを、裏切ります。
個人の責任って、言いますけれど。
 
認知機能と、知能の違いって、ちゃんと整理して書かないと、
理解してもらえないかも知れませんが、
今日のところは、さぼって逃げます。
 
発達障害の中の、知的障害と、それ以外の発達障害を見れば、
知能と、認知機能の違いが、なんとなく、わかると思います。
ただ、知能検査ってのが、知能以外の認知機能についても、
かなり、測ろうとしていますので、
紛らわしい言葉遣(づか)いになっています。
要注意ね。
  
 

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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