横浜の民家です。
公園に保存されている建物なので、生活の匂いがありません。
わたしの年齢と共に、GIDの人も高齢になり、寂しさがひとしおです。
自分から、骨壺の中に入るGIDって、
若い内こそ、張り切っていますので、
中から、干からびた音が聞こえてきます。
そのうちに、音がしなくなり、
生きているとも、死んでいるとも、わからなくなります。
生活の匂いがなくなるの。
世代交代がありませんので、老化すれば、
御本人自身が、骨壺です。
健常ですと、子供やお孫さんに、任せておけばいいのですが、
GIDでは、責任上、息を引き取るまで、見てあげなければいけません。
先に死ぬのが、わたしになりそうなので、
性転換医療を続けられなくなりました。
公園に保存されているだけの、空き家を見ると、もの悲しくなります。
二度と、地に足のついた実生活は、ありません。
統合失調症とGID(性同一性障害)の関係って、
もっとも多数派の意見は、重症と軽症の違いってことです。
GIDは統合失調症の、希釈液って言うの。
性格っていう側面で見るなら、
統合失調症が重症で、人格障害が軽症ってこと。
GIDは、人格障害の一種として、理解されます。
認知機能っていう側面なら、
統合失調症は全般的に症状が出ますけれど、
GIDでは、性的な症状が多く、他の症状は、あまり出てきません。
GIDの中では、お仕事を辞めて、SRS(性転換手術)を受けないと、
気が済まないってのは、わりと重症です。
もっと、悪化すれば、
引きこもりや、解離性障害や、薬物やお酒の依存症や、
拒食症や、リストカットや、パニック障害や、醜形恐怖などのように、
他の認知機能にも、満遍(まんべん)なく症状が出てきます。
GIDだけから、他の精神障害にも、症状が広がって行くのは、
認知機能の障害の幅が、広くなるってことです。
GIDでは、認知機能の中の、知能にまで障害の及ぶ人は、いません。
知能に、症状が出てくると、
思春期以後でしたら、おそらく、統合失調症と言われます。
思春期以前ですと、現代では、発達障害と言われて、
小学校の入学に、いちゃもんがつきます。
昔でも、体の病気と、知能は、今と同じぐらいに、
小学校に入学する時に、篩(ふる)いに掛けられました。
知能以外に現れる精神症状は、お構いなしで、
1970年頃は、発達障害という言葉も、
精神科のお医者さん以外に、知られていませんでした。
わたしの直接に知っている日本のGIDの患者さんのSRS(性転換手術)は、
その頃より後ですけれど、
1960年頃には、すでに日本国内でSRSが行なわれていましたので、
SRSを10年前に受けたけれども、
精神的に上手く行かない人が、1970年頃に、たくさんいました。
精神の病気って、背後に、認知障害が幅広く出ていなければ、
持続的な妄想や幻覚になりませんので、
自制できない興奮症状の出ることも、多くありません。
常時、妄想や幻覚があると、常時、興奮を自制しようとしていますので、
そのうちに、興奮を鎮める機能が、疲弊してしまって、
自分では、興奮を鎮められなくなってしまいます。
精神運動興奮と言われて、
たぶん、自分だけでなく、人や社会にも、苦痛を与えることになり、
強制的に精神科に連れて行かれて、お薬を注射されて、入院させられて、
統合失調症と診断されます。
抗精神病薬って、興奮を鎮めてくれますけれど、
眠らずに、普通に生活のできる量でも、興奮が鎮まります。
精神運動興奮の出やすい素質ってのも、ありますけれど、
だいたいは、妄想や幻覚が、しょっちゅう出ていなければ、
興奮を自分で鎮める機能が、
糖尿病の、血糖値を調節する機能みたいに、
だめになることは、ありません。
いつも、妄想や幻覚があっても、
まだ興奮を鎮める機能が、だめになっていない人は、
人前で、やたらに興奮することもなく、
妄想や幻覚の内容を確信していても、めったに人に言わずに、
その内容を、実行に移そうとすることもありません。
自制できるの。
統合失調症と診断されている人でも、
治療を受けて、抗精神病薬が入っていましたら、その状態ですから、
妄想や幻覚を、人に現さないからというだけでは、
必ずしも、妄想や幻覚の中身の、
変な内容を確信していないとは、限りません。
人前で、妄想や幻覚を出してくれなければ、
他人の、妄想や幻覚の存在を、確実に知る方法は、ありません。
でも、興奮して、妄想や幻覚を抑えられなくなり、入院すれば、
お薬によって、気持ちが落ち着いて来た時に、
妄想や幻覚の中身を、気軽に話してくれますので、
いつごろから、そう思うようになったかを、教えてくれます。
興奮して、妄想や幻覚を、人に隠せなくなる前から、
ずーっと、妄想や幻覚の内容を、確信していたことが、わかります。
人に言わずに、自制できる状態を、妄想や幻覚があるとするのかは、
面倒臭いから、どうでも良いとしておきます。
抗精神病薬を飲んで、興奮を抑えているのに、
それでも、興奮してくると、
お薬の量を増やしたり、種類を変えたりせざるを得ませんので、
だんだんと、お薬の量が増えて、副作用も大きくなります。
統合失調症の患者さんでは、お薬がよく効いて、興奮が鎮静されて、
妄想や幻覚を人に言わずに、実行に移す恐れのない時に、
妄想や幻覚の中身の確信を、
精神療法によって、修正してあげる必要があります。
じつは、GID(性同一性障害)の人でも、
興奮を自分で鎮める機能が、健常であり、精神運動興奮にならなくても、
妄想や幻覚に相当する確信を持っている人が、たくさんいます。
これを言うと、人に変に思われるので、人に言わないけれど、
自分では、絶対に正しいと、確信しているってことね。
性別が違うっていう確信も、それだったの。
でも、それを言っても、GIDとされるだけで、
強制的に入院させられないと、わかると、
それを、おおっぴらに言い出す人が、増えて来ました。
カミングアウトね。
人に言うと、変に思われるので、言わないけれど、
自分では、絶対に正しいと確信していることが、
ほかにもあるみたいなの。
GID(性同一性障害)の状態では、いまのところ、
それを言ってくれません。
GIDの人たちを見ていると、知能に障害がないのに、
知能以外の認知機能に、幅広い障害があるだけでも、
妄想や幻覚の中身の確信を、いつも持ち続けることが、あるみたいです。
GIDの症状が悪化すると、知能は大丈夫なのに、
知能以外の、様々な認知機能の障害が、
他の精神障害という形で、現れてきます。
SRS(性転換手術)を受けたあとで、そうなる人もいれば、
手術を受けずに、長期間、性ホルモン剤を服用し続けたのちに、
そうなる人もいます。
知能には障害がないけれど、他の精神障害が出てくると、
そろそろ、統合失調症と診断される人も、いるかも知れません。
思春期よりも前の、GIDを発症する前に、
軽い発達障害のあった人が、GIDには少なくありませんけれど、
その時にも、すでに、知的障害以外の精神症状が出ていて、
乳幼児期から、幅広く、認知機能に障害のあったことが、わかります。
精神運動興奮や、知能の障害があると見てから、
統合失調症と診断すれば、確実ですけれど、
妄想や幻覚が、長期間続くようですと、
統合失調症と診断されることもあります。
ドーパミンの遮断は、効かないと思いますけれど、
抗精神病薬って、
ドーパミンのほかの、神経伝達物質の受容体にも、作用しますので、
抗精神病薬が効かないとは、限りません。
妄想や幻覚って、空想や想像と違うのかって、
尋ねられることが、よくあります。
特に妄想ね。
GIDの人の言う心の性別って、
それだけでは、妄想と区別がつきません。
妄想って、思ったり、考えたりした中身を、
絶対に間違っていないと、確信するの。
いろいろと試してみないで、人の意見も聞き入れません。
宇宙の果てまで、検証しなくても、
絶対に正しいと、わかるものって、あります。
太古の昔から、未来永劫、絶対に正しいの。
試行錯誤をする必要なんて、ありません。
正しい確率は、100%ですから、
経験や客観的事実なんて、関係ありません。
そういうのって、定義と言います。
妄想って、
いま、あの角を曲がり、こちらに向かって歩いて来る子供は、
自分を殺そうとしている、などと言います。
理由もなく、絶対に正しいと言って、
人の意見を、聞き入れません。
目が据(す)わっているの。
その子が、すれ違っても、何も起こりません。
殺せるものなら、殺してみろと、
テレパシーを送ってやったと、言います。
その効果があって、何事も起こらなかったそうです。
これって、一つ一つが、全部、定義のようなものです。
定義って、自由でしょう?
でも、世間一般に認められている定義と、
矛盾する定義を、自分勝手に作っても、あまり普及しません。
定義を使うときに、これこれならば、これこれであると、
一々、定義の内容を、宣言しないといけませんから、
使い勝手が悪いと思います。
妄想って、全部、定義なんですけれど、
精神の病気の人って、定義を宣言しません。
核兵器を作ったくせに、
核兵器を持っているって、宣言しないのと同じで、
社会の運営には、役に立ちません。
統合失調症の人って、何々ならばっていう条件節を、
使えなくなります。
認知機能の中でも、知能に障害が出てきます。
定義がわからないの。
絶対に間違いがないってことを、
事実だって言う人もいます。
これは、言葉遣(づか)いが、混乱していますので、
邪魔くさいことになります。
普通は、ありもしないことを、感覚器官を通じて、
いま、確かに、見たり聞いたりしているって言うのを、
幻覚って言います。
統合失調症の人では、幻聴が多く、
GID(性同一性障害)の人では、
幻嗅(げんきゅう)が多いみたい。
今は、見たり聞いたりしていないけれど、
その時に見たとか、その時に聞いたとかと、言う人もいます。
自分の前生は、どこそこの国の王女だった。
その時に確かに、宮廷の中の出来事を見た、
それを今も、まざまざと覚えているって、言います。
恐山(おそれやま)のいたこさんが、
なくなった人の声を使って喋(しゃべ)ったりね。
妄想か幻覚か、仕訳(しわけ)の面倒な例なんて、
一杯あるから、心理学の学生さんに、尋ねてください。
とりあえずは、妄想や幻覚の背景には、
認知機能の障害があって、そのまた原因には、
たぶん、脳味噌の微細な器質的異常がありますけれど、
脳味噌の器質的な異常って、
人それぞれに違う異常かも知れません。
死んだ人の脳味噌を解剖して、
うまく微細な異常を発見できたとしても、
その人だけの異常でしたら、
それが精神の病気の原因とは、わかりません。
統合失調症やうつ病なんかは、疫学的に、なり易い素質が、
ある程度、遺伝すると、わかっていますから、
器質的な原因が、一人一人、違っている可能性は、
少ないはずなの。
それでも、実際に発見される微細な異常って、
一部の人にだけ、共通していて、
全部の人には、共通していません。
健常な人にも、それと同じ異常のある人がいますので、
その異常が、病気の原因とは、特定できません。
統合失調症では、脳が萎縮しますけれど、
たくさんの人の脳を測って、統計的に処理すると、
統合失調症全体で、萎縮の傾向があるって、わかるだけです。
微々たる萎縮ですから、CTやMRIの画像を見ても、
直観的には、萎縮しているって、わかりません。
たくさんの患者さんのデータを、
コンピュータで統計的に処理する必要がありますから、
一人の患者さんの数値を見ても、
萎縮や変形の、見当がつきません。
脳味噌って、ツルゲーネフは、2Kgで、
アナトールフランスは、1Kgって、
中学校の保健体育の教科書に、載っていたように、
それぐらいの範囲ですと、
性能の優劣に、文化的な差はありません。
男性やクジラの脳は大きく、女性の脳は小さいように、
ダイエットをしないと、進化するにつれて、
脳味噌がメタボになるの。
覚えるだけでなく、器質的にリストラすることも、
脳の大切な機能です。
合理化するの。
統合失調症の脳の萎縮って、統合失調症の原因でなく、
たぶん、病気の結果です。
使わないから、萎縮しただけなの。
廃用性の萎縮ね。
脳の器質の、微細な異常が、
ただちに、認知機能の障害を、きたすのでありません。
微細な器質の異常が惹(ひきおこ)す能力の不足と、
認知機能の具体的な障害との間には、
3才か4才くらいの、脳の成長の停止や、
子供と大人の、思春期を挟(はさ)んだ文化の違いや、
ヒステリーによる症状の転換などが、あります。
御本人に、脳の微細な器質的異常が、自覚できるわけがありませんが、
学者さんにも、お医者さんにも、いまのところ、わかりません。
だれにも原因がわからないにもかかわらず、
器質的な異常があれば、多くは、なんらかの能力の不足が生じます。
そんなもん、御本人に、どうしようもないだけでなく、
なにがなんだか、わからないのに、
とにかく、能力が不足すると、みんなに怒られるって、
お釈迦さんでなくても、人生は苦である、と言いたくなります。
慢性的に、様々な精神症状に苦しむ人って、この状態から、
能力の不足を、盥回(たらいまわ)しにしたり、もぐら叩きにしたり、
鼬(いたち)ごっこにしたりして、
やり繰(く)りしないと、仕方ありません。
ヒステリーって、わざとダミーの症状を出して、
病気の正体を、つきとめようとせずに、
自分や他人を、煙(けむ)に巻くように、
隠れ蓑(みの)を着て、別人みたいに、知らん顔をして生きる方法です。
転換って言います。
そのために、自分から、あさってになる人もいます。
解離と言います。
自分っていう気持ちの箍(たが)が弛(ゆる)んで、
認知が、夢のように、ちぐはぐになるの。
わざと体の症状を出して、
性的快楽に、耽(ふけ)る傾向がありますけれど、
わざと、していることを、自覚できませんので、
嘘偽(うそいつわ)りなく、自分の心に正直に生きるのが、
自分らしい生き方であると、あくまで主張します。
自分の心に正直に生きるってのが、
いちばん、胡散臭(うさんくさ)いのに…
ボーイソプラノの男の子に、
自分から去勢して欲しいって、言わせるなんて、ちょろいもんです。
自分の心に正直でしたら、いいのかしら。
それは、死刑になるぐらいの、最大の悪事かもね。
妄想が問題なのでありません。
どうしても、これこれでなければ、いけないって、
心の中だけの思いを、理由にして、どこまでも頑張るのなら、
きっと、精神障害として、特別に庇護されなければ、
生きて行けません。
戦争になると、民間人も、銃を突きつけられて、
歩けって命令されます。
家や畑を奪われて、収容所に入れられるの。
体の病気で歩けない人は、お気の毒ですけれど、
戦場でしたら、たいていは、その場で射殺されます。
現場の兵士の判断ね。
鉄砲の弾が、一杯、飛んでいますから、
銃を持っている兵士も、いつ、鉄砲の弾に当たるか、
わかりません。
ちょっと、油断をしていると、鉄砲を奪われて、
立場が反対になります。
その時には、容赦なく殺されたりね。
やっぱり、言うことを聞かなければ、
たとえ民間人でも、その場で射殺されて、あたりまえみたい。
それでも、歩くのは嫌(いや)だって言って、
その場に座り込んでしまう人が、
100人に1人や2人は、必ずいます。
体が健康なのに、歩かない民間人。
なんで、その場で射殺されるのが、いいのかしら。
昔の戦争って、収穫期は、お休みでしたけれど、
今は、六月の刈り入れ時に、鉄砲を突きつけられますので、
主(あるじ)のいない畑の小麦が、
台無しになってしまいます。
死体が横たわっているの。
精神の病気の人って、そういう人たちかしら。
GIDでも、重症の人は、そうなります。
砂漠の真ん中の、砂ばっかりの所でも、理由もなく、
絶対に、これこれでなければいけないって言って、
死ぬまで頑張ります。
拒食症なんか、一杯、死にます。
GID(性同一性障害)の人が、
ホルモンやSRS(性転換手術)を望むのは、その前触れなの。
まだ、それだけ軽症ですけれど。
重症になると、性別が違うって、本人が訴えた時に、
それは妄想ですって、教えてあげると、
目の前で、ピストルで頭をぶち抜いて、死にます。
外国の例ですけれど。
自分の言うことは、本当だって、言いたいがために、
実際に死んでみせるの。
昔も、自分は勇気があるって、人に証明して見せるために、
ロシアンルーレットってのをやって、
実際に死んだ人が、何人もいます。
1970年前後に、
エストニアでSRSを受けた日本のGIDの人たちの言うには、
カミュの異邦人って小説の書き出しは、
太陽が眩(まぶ)しかったので、
マンマを撃ち殺した、としたほうが、
GIDの心情に、相応(ふさわ)しいそうです。
統合失調症かGIDか、妄想か、妄想でないかって、
一々、議論しても、始まりません。
目の前で死んだり殺したりする人を、
どうするかってことなの。
死体が腐ると、精神衛生上、よくありません。
そういう問題の希釈液が、性転換ってことです。
もう少し、濃厚な液体になると、統合失調症と言われるの。
統合失調症は重症で、GIDは軽症っていう説ね。
性転換できれば、自殺しないと言うのなら、
性転換させてあげます。
そのほうが、精神科に入院させて、監禁して、
保護室に磔(はりつけ)にしておくより、安上がりですから。
認知機能と知能とは、どうちがうかってのも、よく尋ねられます。
客観とか、自覚とかって、
何度か、説明したことがありますけれど、
認知機能って、
ウイルスなら、無自覚に自動的に反射的に、やってのける機能を、
哺乳類や人間は、怠け者みたいに退化しています。
ウイルスや単細胞の生物って、凄い個体数です。
ほとんど、使い捨て。
人間って、細胞が100兆個ぐらい集まって、一つの個体ですから、
100兆倍ぐらい、大切に生きないと、採算が取れません。
生まれつきの一律の行動よりも、
その個体の特殊な環境や、特殊な遺伝的素質や、
特殊な経験などに合わせて、
個体それぞれに、現場で判断して、とるべき行動を選んだほうが、
効率よく生きることができます。
行動を選ぶって、他の個体とコミュニケーションをして、
情報を仕入れるの。
現生人類は、70億個の個体数だから、
それだけでも、情報量が、うんと増えます。
その中から、それぞれの個体の、特殊な状況に適した行動を選びます。
そのための、コミュニケーションね。
生物って、生まれつきの体の仕組みを、裏切る判断ができません。
脳味噌も体の一部ですから、体が判断します。
キチガイや間違いでないと、ただでは、体の仕組みを裏切れません。
それを無意識に行なうのでなく、意識して行なうのは、
みんなとコミュニケーションをして、一番よい行動を選ぶってことなの。
自分の体の中に、持っている情報でしたら、
体の部分と、部分の間で、白血球がやっているみたいに、
通々(つうつう)に、情報がやり取りされます。
白血球に、意識なんか、ありません。
目で見たり、耳で聞いたりする事実も、
哺乳類よりも前の時代から、
ちゃんと刺激が入ってきて、情報を処理するシステムがあります。
ほとんど、無意識にやっています。
体の内側の情報と、同じような規格でしか、
感覚器官が、刺激情報を受容しないもの。
でも、哺乳類は、
感情ってのを、コミュニケーションの手段として、使います。
哺乳類って、お乳をあげないと、育たないから、
親と子が、頻繁にコミュニケーションをします。
コミュニケーションの内容って、生まれつきの情報でなく、文化なの。
どの個体の内側にも、生まれつきにある情報でなく、
感情っていう伝達手段に乗せられた情報として、
あっちこっちの、個体を移動しながら、
どの個体にも、生まれつきに持っていない情報が、保存されています。
それが親から子に伝えられて、子供が育つの。
文化がなければ、育ちません。
文化って、元をただせば、
きっと、キチガイや間違いの類の、情報なのよ。
哺乳類の、感情っていうコミュニケーション手段の、規格は、
ひょっとしたら、脳味噌の中に、
一部は、生まれつきに入っているのかも知れません。
一部は、そうでなく、
コミュニケーションの規格そのものが、文化かも知れないの。
コミュニケーションの規格に、文化を使うってのは、
自動的に無意識に反射的に、個体の外側の情報を知るってのとは、
根本的に違います。
だって、機械みたいに、
生まれつきのコミュニケーションの規格を使うのでしたら、
感覚器官が、体の内側の情報と、同じ規格の篩(ふる)いにかけて、
自動的に使用できる情報や、無意識に翻訳できる情報だけを、
刺激情報として、受容しているだけかも知れないもの。
でも、コミュニケーションの規格そのものが、文化でしたら、
ぜったいに、自動的には情報処理できません。
どのような文化が、コミュニケーションの規格になるのか、
生まれつきの体は、予測できないもの。
他の個体の情報を、
コミュニケーションの文化的な規格によって知ることを、
認知って言うの。
無意識でなく、文化的に情報を翻訳することによって、
他の個体の情報を知り、
自分の特殊な状態に、最適の情報を選んで、実行します。
画期的なのは、他の個体とのコミュニケーションの規格を使って、
自分の体の中の、手持ちの情報も、整理して編集するってこと。
このことから、自分の内側の情報を、
まるで、他の個体から得た情報を解読して知るように、
意識的に知ることができるようになりました。
自分の内側の情報まで、他の個体の情報のように、
翻訳して処理するのを、自覚とか、客観とかって言います。
人間の場合は、もっと、はっきりしています。
言葉っていうコミュニケーション手段の、共通の規格は、
ほぼ全部が、文化なの。
言葉は、感情を、もっと複雑に細かくしたものですけれど、
フェロモンみたいな化学物質を、
空気やオシッコに混入する方法を、廃止して、
視覚や聴覚のように、波動に情報を乗せる方法に、リストラしたの。
化学物質よりも、波動のほうが、たくさんの情報を伝達できます。
より速く、正確に、たくさんの量の情報を、伝達して記憶する能力って、
コンピュータの能力ね。
知能のこと。
あっちこっちに、情報を移動させて、溜めて置くの。
一つの個体に限らずに、たくさんの個体の間を、移動しますけれど、
インターネットに、支配的なコンピュータってのが、ないように、
白血球を支配する中枢ってのが、体のどこにもないように、
人間の個体と個体の、情報伝達って、
誰かの命令を、一方的に実行するわけでなく、
自分の体の生まれつきの仕組みに、命令されることもなく、
けっして、コンピュータのような、機械的な知能の仕組みに、
任されているのでなく、
一人一人の人間が、自覚的に、客観的に、文化的に、実行しているの。
自我機能のことなの、人間の認知機能って。
優秀な知能があったから、可能になりましたけれど。
個人の自由です。
駱駝(らくだ)が、針の穴を、抜けるみたいですけれど、
自由への、抜け道があります。
機械の仕組みを、裏切ることができるの。
具体的な価値や、自発的な意志や、
他人と協調する社会性や、生殖を制御する機能や、
運動を協調させる機能や、感情を制御する機能や、
物事の手順を考えて、計画的に実行する機能なども、認知機能ですけれど、
コンピュータのような、機械的な知能とは、また違います。
何よりも、文化を使って、生物っていう機械の仕組みを、裏切ります。
個人の責任って、言いますけれど。
認知機能と、知能の違いって、ちゃんと整理して書かないと、
理解してもらえないかも知れませんが、
今日のところは、さぼって逃げます。
発達障害の中の、知的障害と、それ以外の発達障害を見れば、
知能と、認知機能の違いが、なんとなく、わかると思います。
ただ、知能検査ってのが、知能以外の認知機能についても、
かなり、測ろうとしていますので、
紛らわしい言葉遣(づか)いになっています。
要注意ね。
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