rusty-gardenという所の、Ruins Photoの、
足尾銅山って、わたしには特別な思い出があります。
書くのが辛い。昔の恋愛のこと。
廃屋になった精錬所の写真を見ていると、
とても、なつかしい気がします。
ほろ苦い大人のチョコレートの味かしら。
昔はバレンタインデーなんて、なかったけど。
うちの親戚は、だいたい鉱工業が代々のお仕事でした。
わたしのように、ぜんぜん違う畑の人もいますけど、
家業のことは、子供の頃から、何となく勘が働きます。
足尾銅山に連れて行ってもらった時も、
坑道の跡を見るだけでなく、廃墟の精錬所を見たかったの。
昔を思いやれば、子供の頃の、ふるさとが甦ります。
でも、そういう雰囲気になりませんでした。
これが最後の、お別れの旅行でした。
精錬所に向かう橋の欄干に凭れて、わたしは涙ぐんでいました。
ああ、精錬所の跡に行きたいのに、
それも言えないなんて・・・情けない気持ちでした。
彼は、わたしのお仕事しか、知りませんでした。
鉱山のことを言っていなかったので、ちょっとした火遊びだったのかも知れません。
所帯持ちの不倫でしたので、別れる時が来るのは、最初からわかっていました。
でも、こんなに早いとは、思いませんでした。
わたしのことを何も伝えていないし、彼のことも何も知りません。
このほうが、悲しくならずに済むと、彼は言いました。
これがお別れの旅行になるなんて、
最初から言ってくれたら良かったのに・・・
ぶちぶち言いながら泣きました。
馬鹿みたい・・・と思いながら、これが別れる時のマナーですので。
せっかくここまで来たのに、精錬所の跡を見ないで帰るなんて。
不平が一杯で、足尾の写真を撮ったのに、捨ててしまったのかも知れません。
あれから15年、経ったかしら。
最後の恋になりました。
もう面倒臭いことはしないで、気ままにお友達と遊んでいます。
主人も、ゴルフに行くたびに、相手の人を替えているようです。
ゲートボールのほうが、お似合いのくせに・・・
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