草苺(くさいちご)の花(はな)って、
春(はる)から初夏(しょか)にかけて、
当(あ)たり前(まえ)に見(み)かけますが、
臆面(おくめん)もなく、雌(め)しべを見(み)せびらかして、
なんとなく、変(へん)な奴(やつ)です。
果物屋(くだものや)さんの苺(いちご)って、
ふつうは、草(くさ)でしょう?
草苺(くさいちご)は、
キイチゴ属(ぞく)の木本(もくほん)ですから、
木苺(きいちご)のくせに、草苺(くさいちご)です。
雌(め)しべが、一杯(いっぱい)ありますけれど、
一(ひと)つ一(ひと)つの雌(め)しべに、
果実(かじつ)が一(ひと)つずつ、熟(じゅく)します。
たくさんの粒(つぶ)が集(あつ)まり、
一(ひと)つの丸(まる)い果実(かじつ)になりますから、
集合果(しゅうごうか)と言(い)います。
苺(いちご)や蛇苺(へびいちご)は、
花托(かたく)が熟(じゅく)して、実(み)になりますけれど、
ほんとの果実(かじつ)は、
表面(ひょうめん)の小(ちい)さな種(たね)みたいに、
痩(や)せているのが、それです。
痩果(そうか)と言(い)いますが、
蒲公英(たんぽぽ)や向日葵(ひまわり)も、そうです。
草苺(くさいちご)の果実(かじつ)は、
一粒一粒(ひとつぶひとつぶ)が、
桃(もも)や梅(うめ)と同(おな)じように、
堂々(どうどう)とした液果(えきか)です。
果肉(かにく)の部分(ぶぶん)は、
果皮(かひ)の熟(じゅく)したものでして、
内側(うちがわ)の種(たね)の、
硬(かた)い殻(から)に見(み)えるのも、
果皮(かひ)の、一番内側(いちばんうちがわ)の、
内果皮(ないかひ)が硬(かた)くなったものです。
種子(しゅし)は、殻(から)の、さらに内側(うちがわ)の、
仁(じん)と言(い)われる部分(ぶぶん)です。
このような果実(かじつ)を、
液果(えきか)の中(なか)でも、
核果(かくか)と言(い)います。
草苺(くさいちご)の集合果(しゅうごうか)は、
核果(かくか)が、たくさん集(あつ)まったものですが、
たった一(ひと)つの花(はな)のくせに、
雌(め)しべが、たくさんありますので、
実(み)も、
たくさんの果実(かじつ)の、集(あつ)まりになります。
蒲公英(たんぽぽ)や向日葵(ひまわり)などの
頭状花序(とうじょうかじょ)は、
集合花(しゅうごうか)ですので、
雄(お)しべと雌(め)しべを具(そな)えた小花(しょうか)が、
たくさん集(あつ)まり、
全体(ぜんたい)として、
一(ひと)つの花(はな)に見(み)えます。
草苺(くさいちご)の花(はな)は、
小花(しょうか)の集(あつ)まりや、花序(かじょ)などでなく、
一(ひと)つの花(はな)の中(なか)に、多数(たすう)の
単心皮(たんしんぴ)の雌(め)しべを具(そな)えて、
それぞれが、離生(りせい)しています。
雌(め)しべ一本(いっぽん)につき、
一枚(いちまい)の心皮(しんぴ)の子房(しぼう)があり、
雌(め)しべと雌(め)しべや、
子房(しぼう)と子房(しぼう)や、
心皮(しんぴ)と心皮(しんぴ)などが、
くっついていません。
一個の心皮(しんぴ)の子房(しぼう)と雌(め)しべのセットが、
一(ひと)つの花(はな)の中(なか)に、たくさんありますので、
多心皮(たしんぴ)と、言(い)われます。
心皮(しんぴ)は、
子房(しぼう)を作(つく)る葉(は)っぱです。
羊歯植物(しだしょくぶつ)の、
葉(は)の裏側(うらがわ)に、胞子(ほうし)ができるように、
種子植物(しゅししょくぶつ)も、葉(は)の裏側(うらがわ)に、
種子(しゅし)ができます。
胞子のできる葉を、大胞子葉(だいほうしよう)と言(い)い、
種子(しゅし)のできる葉(は)を、
心皮(しんぴ)と言(い)います。
心皮(しんぴ)は、くるっと丸(まる)まり、
裏側(うらがわ)の種子(しゅし)を、
内側(うちがわ)に抱(かか)えて、保護(ほご)します。
心皮(しんぴ)を丸(まる)めた構造(こうぞう)の
容器(ようき)を、子房(しぼう)と言(い)い、
人間(にんげん)でしたら、
子宮(しきゅう)に相当(そうとう)します。
一枚(いちまい)の心皮(しんぴ)を丸(まる)めて、
一個(いっこ)の子房(しぼう)を作(つく)れば、
単心皮(たんしんぴ)と言(い)われます。
単心皮(たんしんぴ)の子房(しぼう)や雌(め)しべが、
互(たが)いに癒着(ゆちゃく)をせずに、多数(たすう)あれば、
離生(りせい)の多心皮(たしんぴ)と言(い)われ、
原始的(げんしてき)とされます。
数枚(すうまい)の心皮(しんぴ)を使(つか)い、
一個(いっこ)の子房(しぼう)を作(つく)れば、
合生心皮(ごうせいしんぴ)と言(い)われ、
複雑(ふくざつ)な構造(こうぞう)の、
子房(しぼう)が作(つく)られますので、
進化(しんか)していると言(い)われます。
被子植物(ひししょくぶつ)のうちの、
もっとも原始的(げんしてき)と言(い)われるシキミ科(か)や、
モクレン科(か)や、キンポウゲ科(か)などの、
いわゆる多心皮類(たしんぴるい)と同(おな)じように、
バラ科(か)のキイチゴ属(ぞく)の、
草苺(くさいちご)や木苺(きいちご)などの
花(はな)の構造(こうぞう)も、
離生(りせい)の多心皮(たしんぴ)です。
野生(やせい)でありながら、
多数(たすう)の雌(め)しべが、
異様(いよう)に目立(めだ)ちますので、
もしかしたら、本当(ほんとう)にスケベで、
原始的(げんしてき)かも知(し)れません。
この手(て)の花(はな)は、
大(おお)きく、美(うつく)しいと言(い)われますから、
進化系統分類学者(しんかけいとうぶんるいがくしゃ)は、
GID(性同一性障害 , せいどういつせいしょうがい)と
同じくらいに、面食(めんく)いで、
原始的(げんしてき)かも知(し)れません。
分類学(ぶんるいがく)は、
生物(せいぶつ)の形態(けいたい)や、
遺伝子(いでんし)の配列(はいれつ)などの、
エステティックな識別(しきべつ)を、
進化(しんか)の系統(けいとう)と名付(なづ)けて、
価値(かち)の高(たか)い判断(はんだん)であると、
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