ゆかしい月よ 868 ベルリーニ

 
     【 ゆかしい月よ 】 Vaga luna che in argenti 
     作曲 : ベッリーニ Vincenzo Bellini
     ソプラノ : レナータ・テバルディ Renata Tebaldi
 
 
Vaga luna, che inargenti
queste rive e questi fiori
ed inspiri agli elementi
il linguaggio dell'amor;
 
testimonio or sei tu sola
del mio fervido desir,
ed a lei che m'innamora
conta i palpiti e i sospir.
 
Dille pur che lontananza
il mio duol non puo lenir,
che se nutro una speranza,
ella e sol nell'avvenir.
 
Dille pur che giorno e sera
conto l'ore del dolor,
che una speme lusinghiera
mi conforta nell'amor.
 
 
     男性の恋の歌です。
     奇麗な言葉を並べただけの、
     昔ながらの、つまらない歌詞ですけれど、
     ベルリーニのメロディが美しい。
 
     うっとりする旋律のオペラを、たくさん作リましたが、
     この歌曲は、アリエッタと言われる種類の、
     イタリア民謡を素材にしています。
 
     そよ風の意味ですけれど、
     鼻歌のような感じの、軽い仕事歌と思います。
     洗濯物を干す時に、ちょうどいい感じ。
     恋の歌になったようです。
 
     もしかしたら、船を漕ぐ男性の歌かも知れません。
     やがて、漁港の若い女の子の、物干し歌になり、
     それが、町の男の子の、物欲しげな恋の歌に…
     
     たくさんの人が歌っていますけれど、
     テバルディが出色でした。
     マリア・カラスと並ぶ往年のオペラ歌手です。
 
     簡単なメロディですので、
     わたしも、中学生の頃に、よく歌いました。
 
     ベルリーニって、シチリアの生まれですけれど、
     19世紀初めの人ですから、
     日本で言えば、徳川政権の文化文政時代です。
     東京の人が、関西の真似をしなくなった時代ね。
 
     運河がたくさん出来たので、
     糞尿を、川船に乗せて、運搬できるようになりました。
     運河を掘って、うんこやおしっこを運んで、
     耕地を作って、子供を産む要領がわかって来たので、
     資本家が投資をして、採算がとれるようになりました。
 
     イタリアは、ナポレオンに盗られたのを契機に、
     フランスやオーストリアをやっつけて、
     イタリアを統一しようという気運に満ちていました。
 
     ヨーロッパの政権って、民族の土地を越えて、
     多民族を支配するのが、普通ですから、
     王朝や政権に、
     同じ民族の誼(よし)みを感じる理由なんて、
     まったくありません。
 
     政治権力に徴兵されて、戦場で死ぬなんて、
     なんとも馬鹿馬鹿しいことですけれど、
     日本でも、ヨーロッパでも、
     ほとんどの農民は小作でしたから、
     借金の返済が滞っていれば、地主に指名された小作人は、
     戦場で死なざるを得ません。
 
     現代のGID(性同一性障害)の人が、
     生殖機能を差し出すのも、似たような仕組みですけれど、
     性別の心がうんぬんと言えば、
     その仕組みが見えなくなり、
     個人の自由な意志によるものであると、
     本人は無理に強く確信します。
 
     昔は男らしさが強調されました。
     戦場で死ぬのは、勇敢である、
     と他人に褒め讃えられましたけれど、
     性別の選択は自由である、
     と自分で言うのと、同じ意味です。
 
     認知障害の中の、
     器質的な病変の発見されない種類の幾ばくかは、
     苦しくなると、自分からあほになる病気ですけれど、
     あほになれば、気楽に死ねます。
 
     なんとなく、近代のイタリアの歴史には、
     そのような思いが、
     砂時計の砂のように、よく見えています。
     ムッソリーニがぶら下げられた感じかしら。
     この詩を歌うと、昔を思い出します。
     
     現代のイタリアは、シチリアも含めて、
     精神病院のない国です。
     
 

精神医療の廃止とコンピュータ

進化論や精神医学などの、 ロマン主義による社会や心の学説を否定して、 精神医療と精神科と精神病院の廃止を、 主張します。

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